「函館SS」が「1回函館」の第1節に編成される事で「夏季競馬番組」が、その稼働を宣言するというのが当研概念だが、JRA競馬の中で、夏の季語である「サマー」を名づけたレ-ス名は意外と少ない。
グレード制導入後に夏の「小倉競馬」には「サマーS」という名の900万条件特別が存在し、番組改編年である1996年に準OPに昇格、様々な距離を施行していたが2004年を最後に廃止された。小倉には他に「小倉サマージャンプ」という名の障害重賞も存在する。
暦と深い因果を持つ競馬番組だが、季節というのはグローバルとは相反する日本独特の主張と言える。日本が夏でも南半球では冬なのだから当然の話。
平地重賞が、それを織り込んだのは2001年に新設された「アイビスサマーダッシュ」が唯一無二である。5年目の2005年に(国際)化したものの九州産馬テイエムチュラサンを1着起用。2着に米国産の(外)を起用する事で、何かを示した訳だ。そこから7年連続で牝馬を起用。揃目開催翌年戦である2012年エイシンヴァーゴウの連覇を阻んだのは牡馬パドトロワの揃目であった。その後の3年は単勝1番人気を含む揃目系の決着に終始。
2014年は7歳馬でありながら単勝1番人気に推挙されたセイコーライコウは、あっさりと、それに応え、ここ3年の単勝1番人気馬連勝を支えた。
ってか、今週は「アイビスSD」ではなく「函館SS」である。既述のパドトロワ以外は、ここから「アイビスSD」を1着起用された戦歴は無い。併せて「アイビスSD」に出走歴を持つ戦歴の起用も無い。それら単勝1番人気馬を基点に馬連万馬券を2年連続、3年連続で、10万馬券を3連単で出しているのが今週の「函館SS」である。(単純な馬連万馬券が特殊なのではなく単勝1番人気の作った馬連万馬券が特殊なのである)
アースソニック(前年2着)、セイコウライコウ(2年連続4着)が、「アイビスSD」で掲示板を外していない2頭である。注目馬は3歳馬オデュッセウスと8歳馬エポワスの2頭。