今週の重賞雑感(エプソム&マーメイド) | リゲイン総合研究所~競馬番組「表」なんて実在しない~

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◆片岡勁太は実在しない「番組表」という虚像を読み解こうとするが我々は「競馬番組」の実体を解き析かす点で全く別物である。日本中央競馬会は、その名の下で施行される競馬番組の中で「何が勝っても構わないレース」の存在を許諾する事は皆無である。

 このタイトルが、先のアーティクルの従前のものであるが、この汽水域について、2歳戦に偏向したので、変更に至った。以下は毎年、掲載している開催シンクロ表である。

 「宝塚記念」はG1競走でありながら、「北海道シリーズ」を併催する所謂「夏季3歳上G1」として施行されるが、従前は「春季3歳上G1」という特殊な立ち位置であった。それを2002年に「夏季」へ編成替えして(国際)認定。

 一方、今週の重賞が現行の併催編成を採ったのは2013年からで従前、先行していたのが「エプソムカップ」の方である。「残念ヤスダ」と呼ばれるようになった今では、歴代のディサイファクラレントも今年の「安田記念」に出走を果たしている。これらは過去には無い傾向。揃目開催前年戦となる昨年のエイシンヒカリは海外出張の道へ撃って出ており、既にG1・2連勝。資格賞金は半減処理後に関わらず1億9560万円の身分に至る。

 それはそうと、これらの2重賞は、現在、なぜ同日開催を施行しているのだろうか?主たる重賞を日曜開催にして、もう一方を土曜開催にして都合が悪い事とは何なのだろう?そもぞも、「エプソムカップ」は、従前「春季」所属でありながら3歳上G3という格付であったものを2012年の日割改変により、「夏季」へと所属変えした重賞である。1999年単勝11番人気で揃目1着起用された(外)アメリガンボスは翌年の日程変更戦でも連年起用され、同じ事を繰り返さない事を示唆。マイネルアムンゼンも同様である。揃目開催の翌2005年に(国際)化して、10年毎のオペレーションが、さも存在するかのような実績を残すが、「夏季」編入には、それは全く関わっていない。

 先行して施行されていた「エプソムカップ」に対して「夏季」所属で、その翌週に施行されていた「マーメイドS」は、あの1996年の番組大改編時に新設された重賞でディフェンディングを連年で1着起用した事が無い。10年後の2006年の揃目開催時にハンデ戦となったが、「エプソムカップ」と同様に(国際)化したのは、2005年であるから、2005年戦(1着ダイワエルシエーロ)の単発性が基本起用を示唆。ハンデ戦になった途端に3歳馬(父)ソリッドプラチナムを1着起用したが、それは「京都代替」という特殊なステージであった。

 これらが同日施行となった2013年(1着マルセリーナ)で今年で3年目。内2014年のみが、函館併催の3場開催である。3場開催であろうが昨年の2場開催であろうが、この2年は、「前走パールSで7枠配置」された単勝2番人気の藤岡康太騎乗馬を1着馬として起用。この意味、解るよね。今年で言うところのヒルノマテーラだが、そんなにうまく偶然は重ならない。来年、揃目開催となる「マーメイドS」は今年の「エプソムカップ」を勝てなかったルージュバックを1着起用するのだろうか、それとも、アルマディヴァンが現役を続行しているのだろうか?