前年3着馬として「Ⅴマイル」を「宮記念」だけをステップに1着起用されたストレイトガールにとっての、3歳レディスクラシックは「エルフィンS」を殿(11番)人気で6着に負けた時点で諦めた。2勝目こそ、夏の函館開幕2週目の牝馬限定一般戦で+24キロをものともせずに逃げたナイキトリック以下を差し切ったが計時は凡百なものであった。
それ以降、牝馬限定戦を避けて重ねて来た戦歴は、芝1200mという短距離ばかりで、初重賞制覇となったのも「第19回シルクロードS(無指定)」で揃目決着であった。札幌を代替した「UHB賞」を2着加算は、片岡の言う粗(タブー)馬としては十分なスペックだが...そして、その後も「Vマイル」以外は総じて牝馬限定を避ける。
これはつまり、そこへ集まる「古馬牝馬路線」との対決をも避けた結果、起用されたという事になる。しかもオープンクラスでの芝1400m戦歴も一切持たない基幹のみを走り続ける個性である。
昨年の香港後に引退と言われていたが、欲深いオーナーの思惑で今年も現役続行がメディアから発信された際にはネットでも騒がれた。この7歳牝馬は、芝1400mは走りたくないから、ディフェンディングを狙うなら今年からマイル化する牝馬限定G1にアローワンスの無い「(G2)阪神牝馬S」が有力だろう。
ライバルは「皐月賞」参戦歴を持つ昨年の「Ⅴマイル」で*2着同枠であったバウンスシャッセ(牝5)になるのだろうか。でも、それでは「Ⅴマイル」が4歳上G1として新設された主幹機能が欠落してしまう。しかも、今年は「第11回」、つまり「揃目開催」である。
どこかで、「揃目開催(Vマイル)は揃目開催(中山牝)から・・」などという稚拙なロジックも聞こえて来るが、そんな単純な思考では・・。どちらにしても、芝2000mj経由と芝1200m主体の戦歴がぶつかる訳だ。そして、起用されるのは、その2つとはかけ離れた至極普通の戦歴馬だったりする。