ああ清々し!『鹿男あをによし』 万城目学  | 本日の空模様

本日の空模様

☆色んなテーマで自由に書きたいと思います☆

 

こんばんは。

鹿男あをによし

 

読み終えました。あぁ面白かった!

 

 

ずいぶん前に、ドラマになっていましたね。

 

玉木宏さんの主演で、ほかには綾瀬はるかさん、多部未華子さん、佐々木蔵之介さん、児玉清さんなど。

 

いつ放送されたものなのか調べてみたら、2008年1月から3月でした。

 

我が家も当時、このドラマを毎週観ていたように思いますが、私は子供のことに一直線の時期だったので、まったくといっていいほどドラマやほかのエンタメに没頭しておらず。

 

内容を隅々まで把握しないままなんとなく観ていたように思います。

 

ただ、同時期に読み終えた本(『真昼の月をおいかけて』恩田陸著)の舞台が奈良の飛鳥だったので、むしろそちらの方に興味がわいて提案して、奈良を旅行したのが、たまたま鹿男あをによしのドラマが終了したばかりの3月末でした。

 

とはいえ今のようにアンテナを張っていなかったので、果たして周りの観光客が鹿男ファンだったかどうかとかまったく気にしていなかった。

 

鹿男あをによしに出てきた鹿が、声優の山寺宏一さんの声だったのは覚えているのだけど、それが”男性の声を発する雌鹿”だったとはつゆ知らず。今回原作を読んで知りました。

 

 

綾瀬はるかさん演じる教師が、原作では男性であることなど、多少設定が違うところはありそうです。

 

原作を読み終えた今となっては、ドラマをちゃんと観てみたいなぁ。再放送とか、新たに映画化とかないかしら…?

 

 

あらすじを簡単にご紹介しますと。。。

 

清々しいほどに壮大なスケールのファンタジーです。
壮大とはいえ、物語の舞台でいえば、奈良とほんのちょっと京都や大阪が出てくる程度のスケール。
でもやっぱり、壮大です。日本の国全体に影響を及ぼす事象であり、1800年もの長い間継承されてきたことでもあります。
それを知っているのはこの物語を動かす登場人物のみであり、その他のごく一般人(私たち)は知る由もありません。
 

また、ファンタジーでありながら、非常に現実味があります。いかにも、ありそうなんです。

 

 

主人公の男(”おれ”としか出てこなかったような気がする)は、大学院の研究室で人間関係がうまくいかなくなり、教授の紹介で奈良の私立女子高校へ産休に入る教師の代行として赴任することになります。

 

 

彼はあるとき、一頭の雌鹿(男の声)から声を掛けられ、鹿の「運び番」として日本を大地震から救うという大役の一員を任されてしまいます。

 

大地震や富士山の大噴火が起きないように、60年に一度地中にいる大なまずのしっぽを押さえつけて鎮める必要があるのだそう。

 

鹿は、神の使いであり、1800年も前から、体を乗り換えて60年に一度行われるこの鎮めの儀式にかかわる大役をつかさどってきたという。

 

鹿は誰かれ構わずそのへんの人間に声を掛けたわけではなく、とあるちゃんとした理由があって彼に声を掛けたのだが、、読んでいたらなんとなくわかるのだけど、はっきりとしたその理由は最後の方に明かされる。

 

 

鎮めの儀式に必要なとあるものを”運び番”が鹿のもとへ運ばなければならないのだが、そうすんなりいくわけもなく。

最初は鹿に話しかけられたことすら疑っていた”おれ”なのだけど、とあるきっかけにより鹿の言うことを信じざるを得なくなり、あれやこれや謎や苦難を乗り越えながらだんだんと自分の担うべきものに力を注ぐようになります。


クライマックスには爽快感をおぼえ、あぁ、今もしかしたら、人間の姿をしていないなにかしらの獣が、コロナを退治すべく奮闘中かもしれない・・・なんていう想像も膨らみます。

万城目学さんの書かれる物語は、品があって(鹿の糞はぽろぽろ落ちてたけど)凛としているイメージを持ちながら、温かくて不思議で清々しい気持ちにさせてもらえるなぁと思います。

それに、私が物を知らないだけなのでしょうけど、言葉の勉強にもなり、何かしらを習得します。

 

この本では、『鴟尾』と『蹲踞』をおぼえました。

 

これが、『鴟尾』
屋根の上の金色の角のようなものです。↓

 

 

蹲踞は、剣道などの試合の前に相手と向き合ってしゃがむアレみたいですよ。
先日、岡村隆史のオールナイトニッポンを聞いていたら、リスナーからのメールで蹲踞という言葉が出てきたので、これは常識なのかも。恥ずかしながら知りませんでした。

 

小説の中には、飛鳥も出てきました。

古代のロマン残る、のどかで心惹かれる場所です。
またいつか行きたいなぁ~いい季節に。

 

 

ここまでの写真たちは、2008年3月のものです。↑

 

******************

 

そしてこちらは、本日の桜。青い空に映えてとてもきれいでした。↓

 

 

↑ピンクの桜

 

↓白い桜

 

 

 

 

ではではまたパー