シーン35,36  エレベーター、家で、 В лифте.  Сцена 36.  Дома.  | 映画でロシアとロシア語

映画でロシアとロシア語

ソ連・ロシアの映画を選んで、詳しく説明します。
言葉を学び、ロシアを実感しましょう。

 逃げるようにヴァロージャの部屋を出たカーチャはエレベーターの中で放心状態です。

 

年配の男性が声をかけてくれます。こんな簡単な言い方でいいのですね。

短くても決してぞんざいではなく、声の調子に心配が現れています。

 

Мужчина: Вам плохо?

Катя: Да, мне плохо.

男性: 具合が悪いので?

カーチャ: ええ、悪いの。 

 

 

 

Саша: Цветы? Откуда?

Катя: Подарили.

 

サーシャ: 花?何処から?

カーチャ: プレセント。

 

 帰り道、気持ちを慰めるために買った花を、プレゼントと娘に偽ります。

 近しい間柄では、往々にして会話は単語だけになりますね。

 

カーチャが花を買ったのは、ソビエト時代に「救世主ハリストス大聖堂 Храм Христа Спасателя」を壊して作られたプールの近く。 水が輝いていますね。

 

 1812年ナポレオン戦争の勝利を記念して大聖堂の建設が決められます。

でも、モスクワ川に沿った軟弱地盤のため建築は困難を極め、その上内装にも時間がかかり、

やっと1883年に開設にこぎつけました。

 

ところが、わずか50年後1931年に、この聖堂は時の政府の命令で爆破されてしまいます。

ここには「ソビエト大宮殿」なる建物が建設されるはずでしたが、戦争や、なぜかしら建築が進まなく呪いの都市伝説も生まれ、結局1960年にここは「屋外温水プール」となります。

ソ連邦の崩壊後、聖堂の再築が決められ、2000年に現在に大聖堂が完成しました。

 

 暗くてわかりづらいのですが、このシーン、今では「歴史の証人」ですね。

 

 

古い写真です。2006年に、前にも書きましたがアルバートホテルに滞在しました。

どこかへ行く途中だったのか覚えていないのですが、ホテルから歩いていると、

この教会が見えて。ビックリ! その後はただ感激でした。

 

 

 

地下鉄は、「クロポトキンスカヤ」駅

 

 

 

外壁のレリーフ


     また、普通に旅行できる日々が早く戻ってきますように!