今の外科手術は余りにも便利になりすぎて、麻酔も機械や装備品に頼りすぎる。
ガスボンベ入りの酸素や麻酔用ガス、患者の状態を知るためのモニター、等々の機械、無論麻酔器はオートマチックだから基本的に電源がなくては役に立たない。
電源がなければ発電機でと考えるであろうが、平時ならば、あまり苦労なく手に入るかもしれない。
しかし、非常時、大災害時にはそうはいかない。
麻酔なしでの手術は、一寸悲惨で考えるだけでもやりたくない。
そのような時に必要な局所麻酔をシッカリと身に付けておく必要性を認識していただきたい。
私が教わった外科院長は、アッペ(俗に盲腸炎)急性腹膜炎、ヘルニア(脱腸)は勿論のこと、腸閉塞、胃潰瘍、その穿孔性腹膜炎まで局麻で手術して救命していた。
その局麻法はまさに、我々にとっても、ここまでやるかと驚くほどのものであった。
その基本は最初に針を刺す時から始まるのである。