私の猫遍歴 4 | *ルビーテッククリニック*院長のコラム

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「チイちゃん チイちゃん」と繰り返して叫んだが中には見当たらない。

慌てて小屋から飛び出して辺りを見回したが見つからない。

隣の警察署の運動場の方かもしれないと、急いで駆け出した。

母屋の塀に沿い流れている堀を飛び越えるとき、ふと見ると普段よりも沢山たまった水たまりの中に、白いものがチラリと眼に入った。

「あっ、チイちゃんだ!」思わず悲鳴をあげてさけんだ。

急いで抱き上げた。グッタリとしているが、まだ息はあるようだ。

夢中で飛ぶように新館の診察室へ向かい走った。

ガラッと、ガラスの引き戸をあけると、祖父が患者さんと話しているところだった。

「おじいちゃま、カンフル注射してください」とまだ水がポタポタと垂れている小さいチイちゃんを差し出した。

祖父をはじめ、その場にいた人はビックリして息をのみ言葉が出なかった。