大工さん達のほか、他の職人さんたちも総員で、目の色を変えて必死の顔色で怒鳴りながら働いていた。
文字道理の火事場の騒ぎだ。
到底、口を出してどうしたら良いかなどと聞けるような雰囲気ではない。
どういう事をしているのか良く良くみると、厚手の荒ムシロに水をたっぷりかけたのを、平な所にはかけ、家の外壁には丸太で足場を組み、それに荒ムシロを隙間なく重ねて吊るして、バケツや柄杓で水をビショビショになるまでぶっかけている。
そうか、之ならば火の粉を防ぎ、飛び火を少しは守ることになる。
新しい家に、まともに水を掛けるよりはましだ。
僕は重い荒ムシロを2,3枚貰いそれを担いでよろよろと歩き始めた。