ルビィのブログ


宝石白宝石白宝石白 大岡昇平



またも、自虐行為か?!と思うような


重い重い小説を読みました。


読み終えて、おなか痛くなってしまいました。



60数年前の戦時中、フィリピンで従軍した


兵隊さんの孤独と飢餓に戦う姿を


とても文学的に記してあります。



大岡昇平自身もフィリピンの戦争に行ったとのことで


その事実が余計にリアリティを感じさせ


ゾッとするような迫力です。



飢えて死んでしまうとき、自分ならどうするか。


ずっと考えてしまうけど、まとまりません。



あまりにも恐ろしい事実を、抽象化することで


文字にして世の中に伝える筆力がすごい。



この一冊に表現されたことの、おそらく半分も


わたしは理解できてないのでは・・・。


もっと理解力のある頭が欲しいーーー。



「戦争を知らないのは人間として半人前だ」と


ありますが、きっとそうだと思います。


こんな苦しい思いをした人たちが


今の豊かで平和な時代をつくってくれて


わたしが半人前でい続けられることに感謝します。



小学生のときからそうなんですが、


なんでかこの時代のことが気になって仕方ない。


知らないといけないっていう焦りのようなものを


感じてしまいます。





ルビィのブログ

宝石白宝石白宝石白 浅田次郎



最近気分的にローなのに


泣ける話ばっかりの短編集を読んでしまった。



しかも電車で読んで、花粉症のふりして


涙をたらしてしまった。不覚だ。



時代も主人公もさまざまなのに


ちょっとだけおとぎ話のような



「夢」が仕込んであって


どれも人間のあったかさと


生きることの希望がわいてくる珠玉のお話たちです。



表題の作品もいいけど、埋もれてる歴史を


知りたいわたしには南方の戦争に行った


自衛隊師団長の「雪鰻」が秀逸でした。




人間にとって、一等大切なものはまさか命ではないぞ。


おのれの命を見限った人間だけが、


命より尊いもののありかを知る。


それを知るからこそ、人殺しを生業とする


軍人はその存在を許されるのだ。




この言葉で、戦争に行った


私のおじいちゃん


ひいじいちゃん達は救われるでしょう。



命をつないでくれたからこそ私がここにいる


ことを改めて感じ、生きることに前向きに


進んでいけるような気がします。



「一日でも長生きして世の中の役に立ちたい」と


言って92歳で亡くなったおばあちゃんの


お話でダダ泣きでした。



こんな生き方ができるかなぁ。


そうなりたいなぁ。


「ひとの役に立つ」ことが


生きることの基本になれるような


境地にいけるには、あとどのくらい


辛酸をなめなきゃいけないのか・・・。



たまには自分の中の「善」の部分を


呼びさますためにも


浅田次郎は定期的に読まなきゃだめだー!



ルビィのブログ


宝石白宝石白宝石白 松本清張



推理小説の名作中の名作といわれていますが


この年になって初めて読みました。


 

「黒い雨」以来、


2010年は「名作をちゃんと読もう」年間に


することにしたわたしです。



先日の映画公開や、昨年の生誕100周年で


盛り上がっている松本清張ですが


テレビのサスペンスの基本は全てこの小説なのでは


ないかと思う展開。



戦後10年ちょっとの頃の日本の混乱と


社会背景だからこその女性の苦しみが生んだ


連続殺人事件。



パンパンと呼ばれた職業につかざるをえなかった


当時の女性はたくさんいて、


その過去に苦しみながら生きなきゃいけない。


その思いに自分を重ねると、悲しいけれど


同じ事をやってしまいそうな気がします。



発表された当時の女性には、そっとしておいて欲しい


話だったのではないでしょうか。



ルビィのブログ


宝石白宝石白宝石白宝石白 重松清



上巻の翌日には読み終わっていたのに


どうも整理がつかず。



よかったです!


ちゃんと希望のあるラストでホッとしました。



途中、グロすぎて辞めたくなった・・・。

でも、こんなに何もかもむちゃくちゃに


なってしまう時があるのか。


一気にくずれて崩壊してしまうプロセスは


わたしにも起こりえることで


結末まで全く気が抜けなかったです。



わたしはカトリック系の中高に通ったのですが


聖書について意味を深く考えたり、


救われたりしたことはなかったなぁ。



一応、今も本棚の奥にあるので


読み返してみようかなぁ。




ルビィのブログ


宝石白宝石白宝石白 重松清



おおお重い!!



表紙はグロいし


「おまえ」って語りべが話しかけるし


兄貴が放火するし


父親は蒸発するし


母親はギャンブル狂になるし


ともだちは事故で松葉杖になるし



主人公の中学生男子そしてその家族には


なぜこんなに不幸ばかりが起きるのか。


「嫌われ松子」以上のきっつい不幸が


容赦なく・・・。



そりゃ、教会に出入りするわな。


神父様に救いを求めるわな。


この世に神様がいてよかったね、と


小説を読みながらはじめて思った。



最初はなかなか進まなかったけど


中盤からグイグイです。


やばいです。


下巻に速攻かかりました。



「殺してやる」より「自殺しますよ」の方が


恐ろしい言葉だってこれ読んで知りました。


ほんま恐いや・・・。