前回「マニアックな記事を書く」宣言しましたが、今日はほんっとウケを無視した
趣味の記事
です

・中世キリスト教美術とか図像学に興味のある方
・これからウフィツィとかルーブルといった名だたる美術館に行く前に予習しておきたい方
・マリコの趣味に付き合ってやろうという奇特な方
のみ読み進んでください




フィレンツェの街の象徴とも言えるサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂
Part 1 - 東側にある通称「天国への門」
Part 2 - 唯一のゴシック作品 南側の門について
Part 3 - ゴシックからルネサンスへのお話
そして今回は南側の門に描かれているキリスト教の「徳」を通して図像学を見ていきたいと思います。
天国への門と比べて観光客の少ない南門・・・
ええ作品やのになー。
この扉は28枚のパネルでできているのですが、
上の20枚は「洗礼者ヨハネの生涯」について
下の8枚がキリスト教の「徳」について描かれています。
キリスト教の「徳」はさらに
「対神徳」と「枢要徳(対人徳)」
に分かれています。
対神徳とは神様に対して人間が示す徳を表します。
・信仰 (Faith / Fede)
・慈愛 (Charity / Caritas)
・希望 (Hope / Spes または Esperanza)
の3つになります。
こちらが「信仰」
手に持つ十字架と聖杯が特徴。
次が「慈愛」
手に大地の恵みを示す角があります。
そしてこちらが「希望」
羽根があること、そして手を合わせるようにして上を向いていることが特徴です。
そして、一般的には「徳」の中には明記されていないのですが、もう一つ重要とされる「謙遜 (Humility / Humilitas)」も描かれていました。
次は枢要徳とタロットカードについて見ていきたいと思います。
ここ、私の原点でもあり本当は私が一番触れたくないところだなー。
といくことで、乞うご期待。






