平安時代、夏をどのように過ごしたのでしょう
ご訪問ありがとうございます
平安朝香道の朝倉涼香です
厳しい暑さは、今も千年前も
変わらないと思いますが・・・
令和に比べたら
まだ柔らかな暑さだったのでは?
冷房などない平安時代
貴族は自然と共存するように
日々の生活を工夫し
涼を生み出していました。
暮らしの中には香とともに
静かな知恵が息づいています。
住まいは風が吹き抜けるように
開かれていました。
簾越しに見る景色
風に揺れ動く几帳(きちょう)
日差しをやわらげ
風を取り入れる。
眼にも涼やかで
風の気配を楽しむ
そのような設えでした。
耳からは水音
耳を澄ますと
木の葉のささやき
木々の揺らぎもまた
夏の設えとなりました。
こうした中で薫物は
場を整え、心を鎮める役割を担っていました。
夏には
軽やかで清涼感のある薫物
ほのかに薫る薫物が
好まれたと思われます。
衣に香を薫きしめ
現代のような制汗剤もなく
香の力は
汗ばむ季節にこそ
力を発揮したはず。
ほのかな香りが体全体を
包み込み、その香りは
強く主張するわけではなく
すれ違いざまにふと感じる香り
追風用意です。
その上
持ち物の扇に香を移し
仰ぎ出す風に芳香を乗せ
相手に送ります。
扇に薫きしめた芳香が
風と共に相手に思いを届けます。
雅とは
このようなこと。
相手の心へと届く
その香りを乗せた風は
一瞬にして移ろう儚いもの。
平安の夏は
単に暑さをしのぐのではなく
どのようにしたら涼を取り入れられるか
という感性の営みでした。
薫物はその中心にあり
空間や身のまわりを整え
心に静けさをもたらします。
現代でも香を取り入れることで
令和の夏の過ごし方が
少し雅に変わるかもしれません。
そっと寄り添う涼やかさ
平安の人々が暑さを跳ね除け
大切にした「夏のこころ」
令和に生きる私たちも
取り入れてみるとよいかもしれませんね。





