秋の足音が聞こえてきます | 横浜の香り教室 平安の香りと親しむ平安朝香道

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東急電鉄日吉駅3分にある平安の香りを創り楽しむ教室です。平安時代、貴族や「源氏物語」の主人公光源氏がたしなんだ香り創りや楽しみ方をご紹介。(by平安朝香道 朝倉涼香)

イエローハーツ秋の足音が聞こえてきます

 

 

 

ご訪問ありがとうございます

平安朝香道の朝倉涼香です

 

 

 

8月15日は終戦記念日

そして昨日16日はお盆の最終日

送り火を焚いてご先祖様をお送りいたしました。

 

京都では台風が去って

五山送り火が行なわれたと言うことです。

あの大文字の灯を

もう一度観たいと思いながら

何十年も経ってしまいました。

 

 

五山の送り火京都フリー写真素材 )

 

 

 

台風が去って

吹く風は大量の湿気を含んで

ムシムシとして不快です。

 

昨夜、わが家では送り火を焚く前に

仏前にお線香を焚いて

と思い

和室に入って戸を閉めよう

とすると

 

草むらから

ティンティンティン

と小さいながらよく響く鳴き声が・・・

まるで鐘を叩いているように鳴く

カネタタキの鳴き声

 

それと同時に

ジーィ ジィー

と鳴く声が聴こえてきました。

調べてみたらクサキリギリス

らしいのです。

 

激暑の夕暮れに水撒きをしていたら

ピョンピョン

と跳ねて草むらに身を隠したその姿は

ショウリョウバッタのようでした。

 

水撒きをした

同じ場所から聴こえるので

ショウリョウバッタと思ったのは

あれはクサキリギリスだったのでは

と思ったのです。

 

その声に

しばらく戸も閉めず佇んでおりました。

 

吹く風はまだ秋ではありません

でも

そこにはもう秋の気配がしているのです。

 

お盆が終ると

全てに秋の気配がしてくるはずです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

秋来ぬと

 目にはさやかに見えねども

   風の音にぞ驚かれぬる

                 藤原敏行

 

(秋がきたとは目にははっきりと見えないけれど

風の音に秋が来ているそのことをはっと気がつくのです)

この和歌の詞書に

秋立つ日よめるとあり

秋立つ日は立秋のことです。

 

平安時代も立秋は

まだはっきりとした秋ではなかった。

でも吹く風に秋の気配を感じたのです。

平安人も現代人もこの感覚には

時代のずれはないようです。

 

この感覚を

千年先、二千年先の子孫も

共感してくれると良いですね~。

 

 

秋来ぬと

 目にはさやかに見えねども

   虫の音にぞ驚かれぬる

 

相当な本歌取りですね。

ルール違反かな?

 

本歌取り

(有名な和歌を本歌として、その内の1句、2句ほどを

取って歌を作ること。ルールはいろいろあるようです)

 

が通用する間は

四季は保たれているということです。

今はだいぶ乱れておりますが・・・

大丈夫!!

 

 

今日も蒸し暑く

朝から熱中症警戒アラートが

届いておりました。

 

目に見える秋はいつになるのでしょう?