読書の秋、食欲の秋
そして香りを聞く秋
ご訪問ありがとうございます
平安朝香道の朝倉涼香です
風は冷たいのですが
太陽が顔を見せると
ホッとします。
冬のような陽気となりました。
金木犀のお花もすっかり散って
一足飛びに落葉の季節?
と思うほど冷え込んできました。
龍脳菊(リュウノウギク)が一輪咲いて
秋も深まって来たような・・・
でも
まだ10月なのですよ。
本格的な秋はこれから
このような日には
暖かなお部屋で
大好きな薫物を薫くと
心が解きほぐされ
柔らかなお布団に包み込まれるような
心やすらかでゆったりとした
気持ちになれるのです。
心配事や悩みも
芳しい香りで包み込み
水が流れて行くように
絶え間なく遠くへ遠くへと
運んでくれます。
平安時代には
火取(ひとり)と呼ばれた
香炉
炭を熾さずに手早く
薫物を聞きたい時には
電気香炉や電子香炉がとても重宝
火屋(ほや)と呼ばれる編み目の蓋
平安時代には火取籠(ひとりご)
と呼ばれていた蓋をかぶせ
スイッチ on
先日のお稽古の
「澪標」(みおつくし)のために創った
薫物(練香)を薫いて
ゆったりとした穏やかな気持ちで
1日の終わりを
締めくくりたいと思います。
薫物を何度も聞いて
熱で薫物がほぐれてしまいました。
インセンス(線香)
のお好きな方は
インセンスで
アロマがお好きな方は
アロマで
ハーブがお好きな方は
ハーブで
薫物(練香)がお好きな方は
薫物で
元を辿れば
全て植物や鉱物など
同じ物が原料なのです。
手段は違っていても
香りを味わう
香りを聞く
その行為は同じです。
香りの力によって
自分自身や周囲の方を
幸せに導かなければ
植物たちも身を粉にして
燃え尽きることが
無意味となります。
古には
神や仏に献じていた香を
時を経て
平安時代には
人を癒したり
愉しませる香りとなりました。
飛鳥時代には
仏教伝来で
仏に供える香があったと思われ
奈良時代には
鑑真によって丸薬や薫物がもたらされ
平安時代には
自らを癒し
様々な意味を持つ香りとして
無くてはならないものに
なっていったのです。
香りの力で
心身の疲れを癒し
明日への力を補います。
お風呂に入って
芳香浴とは申しますが
薫物の薫かれた中で過ごす時間は
香浴
と名付けて良いのでは?
良い香りに包まれて
それでは皆様良い夢を・・・