2014年5月26日(月)にNHK
クローズアップ現代「追跡 アフリカゾウ密猟とテロ」
の放送です。
今アフリカ象の密猟で、アフリカ象が絶滅の危機に瀕しているということでした。
それをミツバチがストップしてくれそうだというのです。
えっ、ミツバチが象牙の密猟と関係がある?
どういうことなのでしょう。
アフリカ象は、1970年代に乱獲され象牙が取引されました。
消費量の三分の二は日本でした。
1989年ワシントン条約で象牙の取引が全面禁止され乱獲に歯止めがかかりました。
しかし9年後、合法象牙の取引が制限付きで認められたことで再び象牙市場が活性化したのです。
密猟象牙の売り上げが、テロ事件を起こしているさまざまなイスラム過激派組織の活動資金になっていたのです。
ナイロビから北へ80キロのツルカナ族の暮らす貧しい村では、アッシャバーブ(イスラム過激派)によって銃が持ち込まれ密猟によって暮らしている人々がいるのです。
密猟を監視するケニア人と密猟をするケニア人。
同じ民族同士の戦いも起こっているのです。
ツルカナ族の一人の女性、ジョセフィン・エキリさんは、密猟をやめさせる活動を行っています。
「私はゾウだけでなく、若者の命も助けたいのです。
これまで銃撃戦で多くの若者が亡くなっていきました。
同じ部族の仲間たちを助けたいのです。」
「日本や中国など、象牙消費国にメッセージがあります。
どうか密猟象牙を消費するのをやめてください。」
これがジョセフィンさんの願いです。
番組に出演された滝田明日香さん(NGO アフリカゾウの涙 代表)はアフリカ象の密猟象牙の問題に取り組んでおられる方。
正に象牙は、アフリカゾウの涙です!
今ケニアで、貧しい人々が生計を立てられるように、象牙ではなく蜂蜜で生計を立てるプロジェクトが計画されているそうです。
日本は中国に次ぐ象牙消費国だとか。
象牙の印鑑や装飾品はある時期その人のステータスを顕示するものでした。
過去に流通したものだからいいんじゃない!
博物館の展示品ならともかく、象牙の印鑑を使用しているのは
「この象牙が、テロの資金源であることも、貧しいアフリカの民族に争いをもたらすことも、なにより平和に暮らしているアフリカゾウの密猟象牙だということを承知の上です」
そう主張しているのと同じではないでしょうか。
合法象牙なんてあっていいものでしょうか?
アフリカ象の牙を胸元に突きつけられた気がしてきます。
一日も早く、蜂蜜で生計を立てられるようになってほしいものです。
ミツバチを飼うことによって象から村人の日常生活が守られる利点もあるそうです。
なぜなら象は蜂が大嫌い!
象の皮膚は厚いにもかかわらず、鼻や目の周りを刺され、子供の象が刺されると死に至ることもあるそうです。
怒ったハチの羽音を聞くと、象は唸り声をあげて仲間に警告するのだということです。(2010年4月29日付AFP BBNews)
ですからミツバチを飼っている村には近づかないのです。
ミツバチを飼うことは象のためにも人間のためにもとても素晴らしい結果をもたらしそうです。