洋服のときの扇は、単なるアクセサリー
冷暖房が、発達している現代では
扇を忘れても別に、困りませんが
和服では扇は男女の礼装を決める大切な
ポイントになっています。
男性の礼装は、紋付・羽織・袴を着終わって
から、白扇を手に持って完成です。
花嫁の着装でも、打ち掛けでも大振袖でも
最後に扇を持って、着装が、完成です。
洋服と和服における着装の扇の差は
何処からくるのでしょうか。「日本人にとって扇は、実用的な送風機とともに神を招くものであり、武器であり、また、礼儀作法で、相手に恭順の意を表すもの、と言う4つの意味があります。」
つまり扇を仰ぐことは、魂をゆり動かす
と言う日本古来の魂振りの思想であり、
同時に神を招くと考えられ
神社の例祭に扇が使われるように
なったということです。
これが礼儀作法に取り入れられ
扇をもつことが作法になり
正式の訪問のときには、
挨拶に際して、要を右にして前に
置くことが相手に一線を画して
控えると言う礼儀の表現となったのです。
これは恭順の意を表します。
さらに刀で改められた時
強靭な竹で出来た扇は、守りの武器として
用いられた歴史もあります。
北海道ではなかなか結納のときなどでも
扇を持ってするような正式な挨拶は
あまりないようですが
本州のほうでは、いかがでしょうか?
留袖の着付けのときに色々聞かれることが
ありますが、これ「扇」ないとダメかい?
なんて聞かれることがありますが
扇の意味がわからないからだと思います、
四つの意味を教えてあげるといいですね。