人が生きていく上で、これだけは学び、知っていなければならない5つの約束事があります。それは…
1.「人間は絶対に健康であること」
2.「心が生き生きとしていること」
3.「人間として最小限の常識を身に付けること」
4.「お金を儲けること」
5.「世の中のためになる働きをすること」
1.「人間は絶対に健康であること」
『健康』、実に素晴らしい言葉であります。この二つの文字が指し示している意味そのものが、人間の存在の正しい在り方を指しているといっても間違いではありません。健康であるためには、まず精神面の健全さが求められます。そして次が肉体の健康です。肉体の健康があってこそ、健全な精神が宿るわけです。
健全な肉体を保持するには、一日24時間の過ごし方から考えなければなりません。目の前の楽しい遊びに時間をとられ、肉体が必要としている一日の絶対睡眠量を取ることができなくなってしまった。これは、いけません。人間の健康の秘訣は、その日に蓄積した疲労は、その日のうちに消化してしまうこと。それには充分な睡眠が必要です。例えば風邪や腹痛などにみまわれたとき、「医者に行って薬を貰えばすぐ治るから、気にすることはないわ」と言う人はたかだか風邪と侮りますが、『風邪は万病の元』ということわざもあるように、決して油断してはなりません。医者に行って薬を貰うのもいいですが、この風邪という病気を治す薬は、この世に存在しないことを知らなければなりません。
それでは何故、風邪が人間の体に宿るか。「過労や暴飲・暴食で内蔵が疲れている」といった、注意危険信号に他なりません。自分の体の疲労や衰弱を、『発熱』という形で警告を発しているわけですから、充分な睡眠を取り、充分な栄養を取ることで、風邪の退治を目指すべきです。食生活にしても、一日の摂取カロリー以上のものを摂取することは過食となり、やがて太り、自分の肉体コントロールがきかなくなってしまいます。常に正しいリズムで自身の身体をいたわり、自己管理を心がけることです。
2.「心が生き生きとしていること」
日々の生活の中で、自分の心を清く明るく美しく、直き心を持ち、丸い大きな大きな広い心で、人々に接することです。私たち人間は、神に生かされているのです。生かされているからには、幸せな人生でありたいと、誰もが願うことですから、その幸せな人生を得るには、自身の心が満足することから始まるので、満足感を得るには、心を生かすことです。
心を生かすには、まず相手の心を生かしてあげることも大切です。自分が敵意を持ち、相手に接すると、相手も決していい感じを受けません。相手もまた応報で、自分に対し敵意を抱かれることになります。自分の中で好意を抱き、温かい目で相手を見ると、その心が相手に伝わります。こうなると、相手も敵意どころか、それ以上の好意を持つ。要するにお互いが生きた心で接し合えるということです。
3.「人間として最小限の常識を身に付けること」
若く健康であると、ついつい思いあがった考えから、「誰の力も借りない。自分の力で生きているんだ」と、往々にこういった考えを持つものです。しかし、それではいけません。現在の自分の『生』があるのは、自分たちの先祖様がいたからこそ、現在の自分があるわけです。ですから、生きていく上での最小限の常識として、年上を敬い、まずは正しい言葉遣いと挨拶のできる人間でなければなりません。
近年『受験地獄』などといわれていますが、それも考え方です。自分がこれから生きていく上で必要な学問を学ぶため、自分の行きたい学校を受験する。自分の目標に向かって努力する過程として、『受験』というものがあるわけですから、楽しみながら、これから大きく社会に羽ばたく自分の能力を培うための学校に入学する。こう考えると、苦労どころか、厳しい勉強も楽しみに変わると思います。
このように、自分の目標、夢に向かって努力をするという、生きていく上での最小限の努力を、自分がしていかなければならないということを常に知らなければなりません。
4.「お金を儲けること」
お金は無いよりあったほうが良い。楽しく健全な生活を送るには、まず相応のお金が必要だといえます。仕事に出かける朝、自分の好きなスーツやジャケットを身にまとうことができるなら、それこそ清々しい気持ちで会社に向かえます。食事にしても、三日に一度でも良いから、自分の好きなレストランで、友人・知人などと楽しく食事をする。
生きていく上で最小限必要な衣食住。これをそこそこ満たすには、どうしてもお金が必要になります。生きていく上で必要なお金を獲得するためには、それなりの良い仕事をしなければなりません。『衣』『食』を得るには、努力をし、勉強することで目的の企業に就職できる。また、自分の才能を信じ、自分の力で企業を興す。それらも、自分の周囲の人々のバックアップがあってこそできるわけです。日常の生活の中から、自分に厳しく他人に優しく、的確な判断力を持つことが、より多くの収入を獲得でき、そして日常の生活をエンジョイできるわけです。
5.「世の中のためになる働きをすること」
何回も繰り返し言うようですが、人間は自分の力だけで生きているのではなく、この大自然の宇宙という一つの生き物の中で生かされているという自覚をすることです。
四季折々の季節の変化。春になると木には新緑の芽が息吹き、夏になると青々とした大きな葉を開きます。秋になると枯れ葉となったその葉は、自分たちを育てた木の根元に枯れ葉として落ち、そこで大地に吸収され、翌年の綺麗な新緑を宿す葉の肥料となるわけです。このように、地球という生き物の中に生きて育つ人間も、大きな自然と融合し、協力し合って生きているということを忘れてはなりません。こういったことを自覚すると必然的に、どういった行いが世の中のためかということもわかるはずです。お年寄りには優しくし、自然な条理に背く行いには断じて手を染めないこと。
これまで述べてきた5つの約束事を以て、それを実践し行うことが、人生というものです。