しわいマラソン44キロ 9 | さあ 走りますか

さあ 走りますか

無駄と思われる事を
コツコツと

視界の右端に
ダムが見えてくる

どんどん右端から
視界に広がる

しわいで今まで3度
ダムを見た印象は
一緒だった

ほぉーっとため息が出る位
美しく見える
雄大で美しく いつまでも見上げて
いたくなる

見学や下見ではダムはダムなのに
なぜだろう

だけど今回は違っていた

泣けた

ダムの手前の坂を歩いて
近付きながら泣けた

なぜか
「練習できてない」
と思って泣いた

何で今それ?と
自分でも不思議だったけど
ここまでのしわいの43キロの
道のりで
1番感じた事だったのかも

温井ダムさんだって

「おいおい それオレに言われても」←なぜか男設定

という感じだろう

近付いていくと
スタッフさんが見えてきて
我に返る

泣いてる場合じゃない
しわい481段の階段だ

ポーチから愛媛の手袋を
出して着けると
気が引き締まる気がした

時計を見たら
4時間49分だった

481段のしわい階段スタート