30キロ位の関門を 過ぎてしばらくすると 友人2人が居た
ゴール会場に居ると思っていたので 驚いた
弱ったハイタッチもどきを しながら 話しかけた
「30キロの関門 通過できたよ~」
友人は 言った
「うん。うん。大丈夫 大丈夫 間に合う ゴールで待ってる」
今 思えば 私の発言 すごく間抜けである
30キロ過ぎで会ったんだから 30キロ関門 通過できてるの
言わなくても 誰でもわかる・・・
だけど その時の私は 体育の授業参観に来ているお母さんに 初めて 逆上がりができたのが
嬉しくて 授業中に報告しているようだった
「お母さん 逆上がりできたよ!」風・・・
友人も 友人で 子供をなだめる 母親のようだった
「うん。うん。参観終わったから 家で待ってるから 残りの授業がんばってくるのよ」風・・・
友人になだめられ ゴールに向かう
風が強い
折り返せば 追い風になると思ったのに 逆に苦しくなるようだった
どこの方向から風が吹いてるのか わからない
と 右に 収容車の車列が 通った
折り返しから あまりたってなかった
ドキドキした
こういう事だ 改めて思う
わかってる事なのに 改めて思う
制限時間は すぐ後ろにある
大きな立派なバス
右上を見上げていた 顔を 正面に戻して 呟いた
「乗りません・・・乗りません・・・」
決意を呟いたのではなく 願いを唱える呪文のようだった