"オオカミバンド"マンウィズに疑惑 | WCloveのブログ

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ィって呼んだら、お前怒るだろーが」
「当然じゃ。その愛称を使ってよい男は生涯ただ一人だけじゃ。あ、女は別じゃがの」
「けっ」
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 ふてくされるように、ジャバウォックはそっぽを向いてしまった。その殺気と威厳と、そしてわずかな愛嬌を備えた魔獣のような生き物のことを改めて梔子は聞いてみる。

「あの、マスター」
「おう、こいつの事じゃな。こいつは黒牙(ジャバウォック)。名前の通り、黒い2本の大型の牙を持った魔獣じゃ。もっとも、人間にはもはや害をなさぬから幻獣と言った方が正しいかもしれんがな。ワシの古くからの友人で、ファランクスの出現以前はこやつが大草原の管理人じゃった。
 ワシとは300年以上前の大草原の遠征中に知り合い、それからの付き合いじゃのう」
「知り合い、ってのは正しくねぇな。本気で殺しあった仲だろうが。あの時の決着はまだついてねえ」
「その勝負を、途中で『お前に惚れた』などと抜かして放棄したのはどこのどなたさんじゃ。貴様さえ望むのなら、ワシは今続きをしてもよいぞ」
「やなこった」

 ジャバウォックはまたしてもそっぽを向いてしまった。どうやら彼はミリアザールにとって良いからかい相手らしく、ミリアザールは面白そうにジャバウォックを観察していたのだ。
 梔子もまたこの不思議な魔獣を観察して見たのだが、何かに似ているようで非なる生き物である。まず顔だけならオオカミに似ている。だがその口からは大きな2本の黒い牙が出ており、他の歯は白だった。それに目は四つある。
 また手足も計6本。先ほどは6足歩行で登場したが、その後胡坐で座り、そして今寝そべっているが、その様子からも2足歩行が可能な生き物なのだろう。体毛は黒。闇に紛れればその金色の瞳だけがきっと爛々と光ることだろう。口調はお世辞にも美しいとは言えず、寝そべる姿もだらしないが、確かにこの獣は強者らしい威厳をはっきりと漂わせていた。
 梔子がまざまざと見ていることが気に障ったのか、ジャバウォックの四つある目の内の一つがぎろりと彼女を睨みつける。

「おい姉ちゃん。何見てんだ、コラ。食っちまうぞ」
「場末のチンピラか、お主。やめい」
「だってよお。こいつがじろじろ見るから」
「どこの田舎者じゃ、お主。あ、田舎者か」フレッドペリー ブランド
「大草原馬鹿にすんなよ、コラァ!」

 そうして口汚い罵り合いを始めながら、ジャバウォックとミリアザールは遠ざかっていった。後には呆然とした梔子、楓、アルベルトなどが残されるが、そのアルベルトだけは目つきが厳しかったのだ。
 そしてしばらく距離を取ると、ジャバウォックとミリアザールは突如として言い合いをやめた。その視線が一転、真剣味を帯びて重なり合う。いや。ふざけ合って見える時も、目つきだけはこの二匹はふざけていなかったかもしれない。




「これでいいかよ?」
「上出来じゃ。お主はこういうちょっと愛嬌がある程度の位置付でよい。そうでもないと、アルネリアに招いた時にいらぬ緊張を周囲に与えるでな」
「やっぱそのつもりか。俺を、いや、俺達をテメェの城に招くほど切羽詰まってんのか」

 ジャバウォックは信じられないといった表情でミリアザールを見たが、彼女の表情は全く崩れず、その言葉が真実であることを示していた。

「本気ってことか。喧嘩の相手は誰よ?」
「五賢者、オーランゼブル」
「はっ! あの頭カチンコチンのハイエルフかよ! いつかはやらかすと思ってたんだが、ここで来るとはな!」

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