しかも、フィンランドに行ってもらう | WCloveのブログ

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33 ノモンハンの戦い 番外編 情報戦と人事異動

7月15日 午前5時頃(現地時間 14日午後8時頃) イギリス ロンドン

日本大使館内


……その日のその時も記者達は既に集まっていた。
今や世界が注目する紛争の当事者の会見であるからだ。


「では、定例会見を開始いたします」 パリ celine

今まで吸っていた葉巻を灰皿に置き、会見を始める吉田茂駐英国特任大使。
今や、イギリスで一番注目を受けている日本人と言っていい。
友人やその人脈を伝にイギリスの政治家達と会合を続ける吉田大使はマスコミの注目の的だった。
故に、5月にノモンハン付近で小競り合いが発生した時、吉田大使は直ぐにこの事を公表、1日のソ連軍の攻撃も公表し、出来る限りこと細かに説明し、日本側の状況立場に理解を求めた。
これが効を奏し、イギリス国内を含めたヨーロッパ諸国ではソ連モンゴルを侵略者と見なし、日本満州を不当な侵略に抵抗する勇者との評価が定まりつつあった。



……実はこの会見はロンドンだけでなく、東京ワシントンでも行われていた。
日本は情報戦をソ連相手に仕掛けていのだ。
敢えてこちら側から宣伝する事により、第三国を味方に付け、敵側を追い詰めるのが狙いだ。
日本は情報戦は苦手で、過去では支那事変、現代では竹島尖閣諸島北方領土問題で後手に回っている理由の1つがこれであった。
この点を滝崎から指摘された陸海軍と外務省は知恵を絞り、テストを兼ねて国外での『情報攻勢』に討って出た。
ノモンハン事件発生後、この定例会見は連日続けられていた。
この効果は何時出るかは解らない……しかし、着々と確実に浸透しつつあった。
無論……この間にもうひとつの情報戦である諜報戦が水面下で行われていたのだが……。



その頃……日本 同15日10時頃 海軍省 海軍次官室


滝崎松島宮の2人は山本次官の所に来ていた。

山本
「ロンドンとワシントンでの記者会見……それなりに効果はあった様だな」

滝崎
「こう言う時は先に言った者勝ちです。こうやって内外に自分達の正統性を主張するのが、これからの外交戦です」

松島宮
「本当に未来と言うのは恐ろしいな…電波で外国にいる個人同士がやり取りが出来る世界な…」

前に滝崎から聞いた事を呟く松島宮。 celine セール

山本
「さて、本来なら8月20日に私が連合艦隊司令長官を拝命する筈だったが…」

滝崎
「…その様子ではどうなりました?」

山本
「……あっはっはっは、君が米内さんに『女癖を控えましょうね』と言ったのが効いたのか解らないが、私は続投になったよ」

松島宮
「……本当にそれが効いたのでしょうか?」

山本
「まあ、米内さんも君のお陰で出雲を爆撃されずにすんだし、それなりに君の事を評価しているからな」

滝崎
「あはは……それで、連合艦隊司令長官は誰が?」

山本
「堀を推したら、米内さんも大賛成だった。だから、次の連合艦隊司令長官は堀になるだろう」

滝崎
「そうですか…」

山本
「おっと、まだ話は続くぞ。君達2人も異動だ。しかも、フィンランドに行ってもらう」

松島宮
「フィ、フィンランド…ですか?」

山本
「あぁ、滝崎君の話だと9月にドイツはポーランドに攻め込み、第二次大戦が始まる。ソ連は11月30日にフィンランドに攻め込むのだろう?」 http://www.beliefjp.com/ マリメッコ 折りたたみ傘

滝崎
「はい。バルト三国を併合した後、フィンランドから砲撃を受けたと言って攻め込みます」

山本
「うむ、既に陸軍はその応援部隊の派遣を編成準備を終えている。更に海軍も第一航空戦隊とその護衛を出す……君達にはその一員として参加しても