そのおかげでローカルな空気感との接触も激減、行動範囲も自ずと狭くなり、長旅で訪れている割には、一般的なありがちな行動に近く刺激が恋しい。
更に3、4日間の会期中は展示会場に缶詰状態となり、風の如く時間が過ぎて行き、街を歩くこともめっきり減ってしまい、感性を刺激する街の匂いすら感じられないままで欲求不満気味かもしれない。
正直、仕事後は疲労困憊気味だが、唯一、海外のファッション人間との交流は気分転換とローカルな情報入手には必要不可欠。
展示会終了後、急いでホテルに戻り、クイックシャワーでリフレッシュして、1泊後で時差ボケが残る体調だが小雨が降る中、誘われたビストロレストランに向かう。
今晩のパートナーはイギリスの Inisdeoutのジェームスとカリーンのふたりで、前回も誘われレストランに向かったが、残念ながらクローズドしていて、今回、 再挑戦となる。
彼らのテースト的にはもちろん三ツ星らしく、愉しみではある。
が、追い越してしまってご披露をすっかり忘れてしまっていた9月にお召し上がりになったフレンチ。
寄り道というか、1ヶ月前に逆戻りするのも悪くはないかなと、まずは前回9月初旬のパリ滞在中にGlen Princeのマークおすすめのレストランで雑談に興じる。

前菜は、鴨肉のカルパッチョにいちじくの組み合わせ。

オーダーしたメイン料理は、つい食欲優先となってしまった失態からうっかり写真を撮るのを忘れてしまうが、その代わりといっては何だが、デザートは定番のクレンブルレ

と、おそらくチョコレートケーキとアイスクリーム

感覚とファッションの価値観が近い仲間たちだと3時間があっという間に過ぎて行き、気がつけばワインボトルが4本空いていた。
雰囲気と美味しいものに舌鼓して、翌日も仕事だというのに調子に乗ってかなり酔っぱらってしまったが、ホテルまでの帰り道、乗車する路面電車のプラットホームの夜景を最後に、長かった1日が終わろうとしている。

どうにかたどり着いたホテルのロビーに飾られたオブジェとライティングを目に焼き付け、独り寝のベッドに直行です。

merci