HEMISPHERES | Ready Steady Go!

Ready Steady Go!

Season Concept
   ~ London Eye ~

ユナイティッド航空のラウンジで搭乗までのあの長かった待ち時間の間に、機内誌 HEMISPHERESを暇つぶしにペラペラとめくっていた時に、目に留まった記事がある。

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国土も人口も巨大なこの国は、これまでに多くの移民が住み着き、多民族多文化国家としてその存在は世界に知られている。




新興国としてここ数年、中国、インドとともに経済発展を遂げるブラジルの内情として、富裕層との格差は広がるばかりで、まだまだ生活水準が低い低所得層と収入がない貧困層が住む場所がある。


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毎回ブラジル滞在中、一瞬車窓から目にするスラム街/ファベイラの光景は、世界的にも治安のいい日本で暮らす日本人として非日常的な光景で、いつも感慨深い気持ちにさせられる。


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以前にもお伝えした東京現代美術館で開催されていた『ネオ・トロピカリア ブラジルの創造力』で観た出展作品のひとり日系人建築家ルイ・オオタケがブラジルに3000以上あるといわれるスラム街の中で、サンパウロのスラム街エリオポリスのファザードにアーティストが住民とともに、鮮やかな色にペインティングして、雰囲気を変え、住民のひとたちに希望を与える企画があった。


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様々なアートが住民たちの意識改革となり、麻薬や銃などの犯罪問題に直面している現状打開に少しでも役立てばと、何人かのアーティストが活動している。

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今回の記事も、彼らの家屋にアーティストがペイントした企画で、いくつかの写真は随分と雰囲気が変わり、イメージも良くなった。

もともとが感性豊かな国民性で、環境次第で人は変わる。

アーティストたちの取りかかった心意気と小さな積み重ねの後に、必ず花が咲くはずだと信じたい。

自分がこれといって何かが出来るわけではないが、忘れてはならないのは世界中で今現在、安全な水が飲めない、十分な食料がない、十分な医療が受けられない、十分な教育が受けられないなど、最低限の生活すら保証されていない多くの人たちの存在を、、、、、、

決して忘れてはならない世界の現実を、頭の片隅に留めておく必要はある。

cheers