Blackout in Brazil | Ready Steady Go!

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   ~ London Eye ~

この1本のローソクが何を意味するのか?

Ready Steady Go!-120

自分自身もまさかという事が、ここサンパウロのホテルで発生した。

夜の10時過ぎ、突然停電となり、部屋は真っ暗。

その時は単純にホテル内の問題かと思ったが、ロビーに降りて行くと、エマージェンシーによりロビーの灯りとエレベーターの一部は作動していたが、街全体が真っ暗闇と化す。

ラジオの少ないニュース情報のみで、ホテルのスタッフは対応に大あらわの様子。

宿泊者ひとりひとりに1本のローソクが渡され、今晩はこの灯りで眠り似つかなくてはならない。

晩ご飯がまだだったことから、歩いて近所のカジュアルなレストランに向かうが、わずかな灯りだけで、滅多にない雰囲気を楽しむしかない。

ちょうど交差点の角に位置していて信号機も作動しておらず、1台のパトカーが非常事態でライトをハイビームにして照らし続けている。

情報があればいいがこんな大規模な停電に直面して、言葉も分からず慣れない環境でいつ回復するかも分からないまま、不安な一夜を過ごさなければならない。

食事の後、部屋に戻ったが、すぐには眠れず、余計な事が頭を駆け巡る。

治安の面で不安があるここブラジルで、地下鉄などではこれ幸いと極悪な犯罪が発生しないか?、
ローソク使用で火災が発生しないか?、離発着の飛行機は大丈夫なのか? 季節が初夏の今、冷蔵庫のモノがくさってしまうのではないか、とか、もしかしてすぐに回復せず、予約しているフライトで帰国出来なくなるのではないか?など、要らぬ心配ばかりが頭をもたげる。

後で分かった原因だが、ニュースではこう伝えていた。

ブラジルの最大都市サンパウロをはじめとする主要都市で10日午後10時(日本時間11日午前9時)すぎ、大規模な停電が起きた。16年の夏季五輪開催地リオデジャネイロや首都ブラジリアなどにも被害が広がり、10州で数千万人規模に影響を与えたとみられる。

 10日夜、サンパウロ市内は闇に包まれ、信号が消えたことで交通が混乱、車のクラクションの音が鳴り響き、地下鉄も止まった。消防局には問い合わせが殺到し、停電発生後に「対応できない」との自動音声のテープが流れたが、停電から4時間後には全域で、復旧に向かった。

 ロイター通信や地元の報道によると、パラグアイとの国境付近にある世界最大級のイタイプー・ダムにある水力発電所の送電システムで問題が起きた。発電所の責任者はブラジルのメディアに「強風で送電線に障害が生じた」と停電の理由を説明した。停電の被害は隣国パラグアイにも及んだ。同発電所は、ブラジルの電力の2割、パラグアイの電力の9割を供給している。

翌朝目覚めた時、冷蔵庫のモーター音で回復していることに気付き、ひと安心してゆっくりとお風呂に浸かる。

とにかく、バラエティーに富んだ色んな体験に出会す今回のブラジル滞在。

後数日、何も起こりませんようにとお祈りしたくなる心境です。

合掌