missing way | Ready Steady Go!

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   ~ London Eye ~

当然、あと数日はここに居たい気持ちもあり、名残惜しさを感じながらもホテルを後にして、サンパウロに戻ります。

予定で行けば3時間後にはサンパウロ到着のはずが、この時点では我々は何も分かっていなかった。

順調に車を走らせ、鼻歌気分でビーチの余韻を楽しんでいたほどだったが、1時間後くらいから雲行き?が怪しくなって来た。

順調に高速道路の分岐点でサイン通りサンパウロへ向かっているはずだが、往路と景色が違って感じられ、霧に包まれた山間部のトンネルとアップダウンが激しい道を走り続けているが、どうも様子がおかしくなる。

まだ日没前で余裕はあるが、車も少なく感じられ、もしかして違う方向へ向かっているではないかと不安がよぎる。

我々が今どこにいるのかが分からなくなり、いいおとなふたりが俗にいう迷子状態に落ち入る。

ナビゲーションも地図もなく、とりあえず路肩に車を止め、お店のひとに聞きに行くが、サンパウロはこの道をまっすぐ行けばいいと笑顔で簡単に応えてくれ、一時安心して車を進めるが、再度不安感が襲って来て、ふたりとも徐々に余裕がなくなり始め、ガソリンスタンドを見つけて再確認する。

もちろん言葉が通じない環境なので、相手の説明も100%理解は出来ないが、片言で何とか理解して行く。

道路情況が複雑で、実はどこでどう方向転換すればいいのかが分からない。

同じ道を何度も繰り返し通過して試みるが、サンパウロ行きのメイン道路に出られない。

完璧に迷路にはまり、にっちもさっちも行かなくなり、再度別のガソリンスタンドに助けを求める。

彼らも親切に説明はしてくれるが、いかんせんポルトガル語、まったく分からず苦悩は続く。

この後も情況は変わらず、再び一番安全なガソリンスタンドに助けを求めると、日本人名を名札に付けているスタッフを見つけ、日本語で話すが、残念ながらその人は日本語を話せず、喜びも一瞬で終わる。

しかしながら親切さは断トツにあり、サンパウロ行きの高速入口を教えてもらい、4度目のトライでやっと正しい方向に向かう事が出来た。

後はとにかくまっすぐ行けば、サンパウロ市内にたどり着けるはずだと思っていた我々だが、午後7時を過ぎてあたりは暗くなり始め、それでなくても分かりずらいブラジルの道路標識が、一段と見えずらくなり、把握することが困難になって来た。

まわりの車は驚くほど高速で進行している為、車線変更も危険が伴い簡単にはいかず、降り口の標識を見過ごせば、その後永遠に次の出口まで走り続けなくてはならない。

行き過ぎるてUターン場所を見つけ戻って来る、この繰り返しが何度となく続き、サンパウロ市内セントラルがどの方向なのかは分かっていても、そこにたどり着けないで永遠に高速道路から下りられない情況が続く。

以前3人連れのスウェーデン人男性たちがナビゲーション付きの車にもかかわらず迷子になり、知らず知らずのうちにスラム街に入り込んでしまい、とんでもないアクシデントに遭遇してしまったというニュースが頭をよぎる。

その時はまだ実感が湧かなかったが、今の状態はまさにそれに匹敵するほど困窮しているのかもしれない。

すでに出発してから6時間ほどが過ぎて、ふたりともまったく余裕がなくなり、時間ばかりが過ぎて行く。

この後、神様の救いか高速道路で運良く警察の検問に出会し、道を聞き、再度トライするが、目前にしても正しい方向に進めず、ますます怪しげな暗い所に向かってしまう。

とうとう今回5回目のガソリンスタンドだが、今までと違い周りの雰囲気がよろしくない。

スタンドのスタッフに道を聞くがまったく通じず、完璧にお手上げ状態、するとどこからともなく人が集まり始め、皿の料理を食べながら若者が近づいてくる。

その他、ずっとしゃべりっ放しのおじさんを含め、怪しい人が次から次へと現れる。

まさに万事休すかと思うほど、危険なニオイが忍び寄り強烈な危険性を感じる。

これまでに150回ほどの海外渡航歴があるが、これまでで一番最悪の情況かもしれず、アクシデント遭遇は数知れずあるが、ここまで切羽詰まった心境の経験はなく、何とも言えない雰囲気に言葉が出なくなる。

もしかして、と良からぬ事を考えるほどの緊迫感が押し寄せて来る。

この後、どう展開して行ったのか?

続きは、また明日。

cheers