目覚めた日曜日の朝、まずやることは帰国準備の荷物詰めだが、仕事でもらったカタログ等の紙ものの資料で詰め込むだけ詰め込んだスーツケースは、持ち上がらないほど重くなり、閉じた後ハンドルを握り持ち上げてみるが、接合部分のプラスチックが割れそうで外れ気味になってしまう。
おそらく雑誌も含めた資料だけで10キロはありそうで、一部を機内持ち込みの手荷物へと作戦変更する。
何とか形となり準備終了だが、もうひとつ問題が残っている。
先日お伝えした湯沸かし器/ボイラーの故障で気軽に好きな時間にシャワーを浴びられない環境で、帰国日の本日、最後のシャワー拝借へと1階の大家さんちへ行かなくてはならない。
日曜日で午前中は当然ゆっくりしたいはずだし、午後は外出予定があるからと、ジャスト13時との約束となり、こんな性格の私でも、他人の家に1週間通うとさすがに申し訳なく、遠慮がちに気を使いながらお邪魔する。
さっぱりした後で、今回の2週間の仕事の整理に取りかかる。
取り引きすることとなったワンブランドづつ細かく確認していくと、内容の充実感と満足感はあるが、その分だけ責任は多大で、これから期待と不安とが入り交じった厳しい3ヶ月が始まるが、ファッション人間として先駆けるやりがいは当然ある。
16時45分、予約していたミニキャブに乗りヒースロー空港に向かうが、日曜日ということで道は空いている。
自分としては珍しく出発時間の2時間前に空港に到着するが、ミニキャブドライバーにレシートを要求するが、ないとの返答で適当な国民性に腹が立つ。
ロンドンではたまにあるお客を乗せた後、ガソリンを給油しにスタンドに立ち寄りもした。
途中でガス欠するよりはましだろうと言われた時から気に食わなかったが、こういうタイプには二度と乗りたくない。
珍しく買い物をして免税手続きへとカートを押して行くが、その行列の長さに驚く。
サマーセール真っただ中の影響だろうか、ターミナルの外まで50メートルほどあり、この情況ではいくら2時間前でも搭乗手続き締め切り時間までには終わりそうにない。
このまま居続けるか、断念するか迷ったが、一度ANAチェックインカウンターまで最終搭乗手続き締め切り時間を確認しに行こうと思い、後ろに何んでいた見るからにひとの良さそうな中国人男性に荷物を見ていて欲しいと頼み、カウンターに行く。
海外ではひとにモノを頼む行為は危険極まりないが、英語が通じなく多少不安も合ったが、今回はひとは見かけ通りを選択して、数分荷物を残して列を離れる。
以前渋滞で30分前にチェックインの神業?経験もあったが、今は出発1時間前で搭乗手続きを締め切るとのことで列に戻り、中国人男性にお礼を言って、再度チェックインカウンターへ。
買い物した一部を手荷物にして、セキュリティーチェック後でも1カ所ある所で、免税手続きも購入商品すべてうまく完了。
プレミアムエコノミーのフロントシートで、左右が空席の快適な環境確保でいざ離陸。
機内食の晩ご飯をいただき、早起きしたせいかワインの酔いでそのまま眠りへと。
ほぼ成田到着前まで眠っていて、機内食の朝ご飯はパス。
凝り固まった身体をほぐしに後方へ散歩して、ストレッチして気分転換後、席に戻ろうとするとひとりのクルーの方が、私の着ているスウェットが裏返しになってると親切に指摘してくれる。
狭い機内では食事中に汚してしまうこともあり、ファッションとしてもわざと裏返しに着ることもありの私。
理由を説明すると申し訳ないと何度も恐縮する彼女ではあるが、その気遣いの親切心にお礼を言って、ふたたびシートに腰掛ける。
今回も記憶を振り返れば、色々あったと様々な体験が海外旅の思い出となる。
そろそろ着陸準備、久しぶりに日本の蒸し暑い夏にご対面です。
cheers