Fair Trade by Safia Minney | Ready Steady Go!

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   ~ London Eye ~

聞き慣れない言葉だが、Fair Trade / フェア・トレードとは簡単に説明すると、途上国の底辺で働く人達が貧困から抜け出せるように、彼等から直接、より高い値段で、継続的に商品を買うこととある。

直接取引きすることで、中間マージンを排除し、その分生産者が多く受け取る仕組みを作り、取引を継続することでその仕組みをゆっくり大きく育てる。

国際ファアトレード連盟は、途上国の立場の弱い人々の自立と生活環境の改善を目視して結成された。

欧米や日本の輸入団体と、アジア、アフリカ、中南米生産者団体の計70カ国約350団体が参加しているとある。

国際フェアトレード連盟は、お互いの活動を評価し合うために、生産者に仕事の機会を提供する、事業の透明性を保つ、生産者の資質の向上を目指す、フェアトレードを推進する、生産者に公正な対価を支払う、性別に関わりなく平等な機会を提供する、安全で健康な的な労働条件を守る、子供の権利を守る、環境に配慮する、信頼と敬意に基づいた貿易を行うの10ヵ条が基本のようである。

なぜこのような話をするかといえば、最近日本人好みの猫も杓子も右向け右の行列商法が相変わらずメディアに取り上げられ、それなりに話題となり、そして一般レベルではブームとなっていてしまっている現状に警告を鳴らす必要性を感じているからです。

それなりに流行( 私が関知するレベルではないが)を取り入れ、低価格で販売するファストファッションについて、約15年ほどここ日本でフェアトレードの活動を行っているイギリス人でロンドン出身のSafia Minney/サフィア・ミニーという女性が、某新聞で述べている記事が目に留まり、さすがイギリス人の目線と意見は、ほぼ私と同じだと嬉しく思ったわけです。

彼女の記事をそのまま紹介すると、H&Mやフォーエバー21の店に若者が列をなしているが、日本でのフェアトレード( 公正な貿易 ) ファッションのパイオニア、ピープル・ツリーの代表のサフィア・ミニーさんは、仕入れ価格や仕入先が不透明で、生産者を圧迫しているのでは?と、ブームに強い疑念を持つ。

ファストファッションに対して、メディアも、3万円の商品が3千円で売られているかのような報道は止めるべきです。

今の時代、2、3回着たら捨てる商品でいいのか。

どこで、どういう方法で作っているかなど、透明性もない。

経済的に余裕があるひとまでがファストファッションに走るのは、アパレル業界全体としてもマイナスではないでしょうか。

彼女がおそらく一番いいたいことは、アジア、アフリカ、中南米など途上国の環境や貧困の問題と直結している問題だということです。

途上国の工場で1日に16時間もミシンを踏み、月に2回しか休みがないのに、わずか2、3千円の賃金しかもらえていない。

万が一、勘違いされるといけないので、念のために付け加えておくとこの賃金は月給です。

服の原料であるコットンを栽培するのに大量の農薬が使われ、水や土地に悪影響が出て、自然破壊に繋がり、更に労働者の人体にまで影響している可能性もある。

要するに超安い商品の裏側には、必ず犠牲となっている弱者( 生産者 ) の存在があるということです。

そうでなければ、そんな低価格で販売出来ることなどあり得ない話で、千円を切るジーンズを生産するには、陰で低賃金で重労働の途上国の多くの人たちがいることを知って欲しいということです。

くどいくらい言っているわけですが、アメリカ型の大量消費販売スタイルに、そろそろ皆さんもノーと言えたら、日本のファッションにも、周りの言葉に惑わされないひとりひとりの個性が少しは輝く日がやって来るとはずです。( もちろんセンスを磨く努力は不可欠ですが、)

多少値段が高くても、もともと素材が良く大事に着れば何年も継続して着れるわけで、年数で割れば決して高くないはず。

逆に安い素材の使い捨てでワンシーズンごとに次から次へと買い替えると、余計出費しているかもしれません。

彼女もオシャレというのは、お金をかけなくても、流行を追わなくても、いくらでも楽しむことができると言っている。

日本の女性ファッション誌では、20歳そこそこの若いモデルが、年齢にふさわしくない大人なびたスタイルで高価なブランド服や小物を身に着けているが、無理をする必要はなく、年相応のファッションを楽しめるはずである。

彼女のような考えを持ったひとが、今後増えて来ることを期待して、他人の目を意識しないで信念を持って、小さなことからコツコツと努力することが、人間やはり一番大事だと教えてくれています。

売ることだけ( 金儲け) に一生懸命な経営者より、私から拍手を送りたくなる彼女のほうがファッションに対する気持ちが、断然熱いはずです。

早くも半年が過ぎ、7月を迎え、初っぱなの話題としては立派に書き綴れた?と胸を張ってお伝えしました。

merci in Paris