Welcome to London | Ready Steady Go!

Ready Steady Go!

Season Concept
   ~ London Eye ~

車内アナウンスで起こされ、中途半端な目覚めでぼんやり思考のまま、列車から降車してタクシー乗り場まで歩くが、大荷物を抱えての移動が再び訪れ、息も絶え絶えでその姿を見ている周りのイギリス人も同情的な眼差しというか、苦笑気味。

やっとの思いでたどり着いたタクシー乗り場は、当然、急ぐ事が出来ず、たどり着くのが遅かったせいで、又しても行列参加。

ふと見上げたロンドンの空は、気持ちと同じくいつものごとくグレー。

やっとブラックキャブに乗車して、今回初めて泊まる宿 / ホリデーフラットは、ベーカーストリート駅近くでリージェンツパークにもほど近い、絶好のロケーション。

行き先を告げ、窓から久しぶりのロンドンの街の光景を見ながら、懐かしさも感じながら一息していると、ポツリポツリと雨が落ちてき始める。

本来相性が好いはずだが、ここまで完璧な伝統的なロンドンウエザーでお出迎えをしてもらえるとは、正直、腹立たしいかぎり?

英国らしい紳士的なウエルカムにも、すでに疲れていて返す言葉もありません。

15分ほどでフラット前に到着するが、この辺りから本格的な降りになって来る。

急いで荷物を降ろし、ベルを押すが誰も出なくて、返答なしで嫌な予感が頭をよぎる。

仕方なく予約先に電話をすると、鍵は同じストリートのフラットナンバー82だとか。

こんな大荷物を抱えて、今更歩く事は不可能だし、かといってタクシーに乗るにはワンウエイで逆戻りしなければいけないし、わずか400メートルほどでは近すぎる。

しかし、25キロと17キロのスーツケース2個にラップトップ2個が入った手提げのバッグともうひとつを持って、400メートルを歩くにはすでにエネルギーも巴里にて消耗済みだし、体力的に歳を取りすぎている?

手を挙げてタクシーを停めるが、どこまで行くのだとドライバーが大声を張り上げる。

理由はすでに今日の仕事は上がりらしく、家に帰る途中、私の姿に同情して停まってくれたみたい。

同じストリートをリバースして、引き返してくれというと、納得して連れて行ってくれた。

その後、一段と雨脚は強まり土砂降りとなり、散々な目に合いながらも鍵をゲット、フロントの女性いわく、ブッキングしたコンファメーションに鍵はこちらまでと書いているはずと説明するが、私が持っているコンファメーションには、日本語で14時以降はこちらに鍵をお持ち下さい。とある。

海外のサイトだから十分に翻訳出来ていなく、私はチェックアウトの時、14時以降になった場合は鍵をこちらまで持参して下さい。と理解していた。

まあよくある事と言えばそうだけど、疲れたからだにはかなり堪える。

再度、タクシーに乗るのも気が引けて、鍵をもらった事で若干気合いが入り、400メートルの道のりを再度、大荷物を引きづり、途中4回休憩して何とかフラットまで到着。

鍵を開けて中に入るが、ルームナンバー8は日本でいう3階。

当然エレベーターなどなく、階段を上って行くしかない。

こんな経験をこれまで数知れず、20数年間、何十回と繰り返して来たかと思うと、お前よくぞそこまでと自己陶酔に涙腺は緩み、純粋に褒めてやりたくなる。

しょっちゅう海外に行けていいですね。とこれまで随分と他人には羨ましがられて来たが、いわなければ誰も知らない現実は得てしてこんなもんです。

ここまで愚痴らしてもらったことと、想像以上に奇麗な部屋で備え付けのオシャレな内装に気持ちよく滞在出来そうで、さっきまでのブルー気味だったはずの気分も幾分アップ?

部屋で荷物を片付けていると、雲の切れ間から西日が射し込み、今までの天候が嘘のように晴れ渡り、今回は事情があり、たった2泊3日の短いロンドン滞在だが、慣れ親しんだロンドンの街を気の向くまま、思う存分後藤田流で愉しみます。

all the best