巴里ガード・ノード駅から午後13:01発のユーロスターでロンドンに向かう。
私にしては珍しく、20年以上最低毎年6回はロンドンに来ていたわけで、今年は3月以来の久しぶりのせいもあるが、心なしかわくわくまではいかないまでも、半年ぶりに恋人に会う心境に近い。
巴里のホテルで8時に目覚めてから、ロンドン行き準備に取りかかるが、東京からやって来た時点ですでに張り裂けそうなくらいパンパンだったスーツケースは、展示会でもらった数々の資料の山やサンプルでひとつのスーツケースでは収まりそうもない。
昨日までに巴里からロンドンに帰国した何人かの英国人の情報によると、9月11日に発生した火災事故の後遺症で未だダイヤは乱れ、ガードノード駅は長蛇の列で大混乱らしい。
この影響を考えれば、遅くとも出発の1時間前には駅に到着していた方が無難なようだが、ふたつのスーツケースの大荷物の抱え、仕事上ふたつのラップトップを持参している私には汗だくの大行事となることは間違いなさそうだ。
予定通りに到着したガード・ノード駅の光景は、想像以上の長蛇の列でため息が自然と出てしまう。
更にチェックイン手続き場では、労働者のデモストレーションのホイッスル音と一斉に叫ぶシュプレヒコールで、待っている間、彼らの大騒音ともお付き合いしなくてはならない羽目になる。
牛歩の歩みで40分ほど待たされて、やっとフランス出国&イギリス入国イミグレーション手続きを終え、最後のセキュリテーチェックだが、荷物が多すぎてすでに汗びっしょり。
予約していた列車のコーチは9番でエスカレーターでプラットホームに降りてから、遥か先まで歩かなくてはならない。
こういう時に限って運悪く1ユーロコインを持ち合わせてなく、カートも使用出来ず、休み休み前に進むが、くい込んだ荷物のループの痕が物語る腕ははち切れそうで、いい歳して半べそ状態。
必死の思いで乗り込み、見つけたシートナンバーに着席。
10分遅れで列車は発車して、慌ただしかった巴里滞在にお別れで、窓から見える外の景色をぼんやりと眺め、ひとりお得意の感傷にひたる。
そして久しぶりのユーロスターディナーがスタートで、まずはシャンパン&オレンジジュースでほっと一息。
メインコースはローストラム肉をチョイスして、赤ワインと一緒に舌鼓。
昼間からのアルコールと疲れのせいか、その後の記憶はほとんどなく、間もなくセントパンクラス駅到着とのアナウンスで目覚める。
こんなに苦労してロンドンにやって来てるとは誰も想像出来ないでしょうが、たったユーロスターで2時間半の道のりも、大荷物を抱えてのドア トゥ ドアだと好もうが好まなかろうが、必ず後日筋肉痛が付いて来る豪華バージョンとかすのでした。
いよいよ待ちに待った?ロンドン上陸。
cheers