次は30kmを走り
道の駅八ッ場ふるさと館(やんば) にやってきました。
“道の駅八ッ場(やんば)ふるさと館” は2013年4月27日にオープンしており、ここもまた新しい道の駅です。
“八ッ場(やんば)ダム” といえば、民主党への政権交代により突然の建設中止の表明とその後の別の大臣による撤回などの混乱で、すっかり全国的に有名になりました。
自民党政権に戻ったあとの2013年1月に、太田国交大臣が本体関連工事の早期着工を表明していますが、それでもダムの完成は2021年度以降にづれこむと見込まれています。
ダムが完成すれば、首都圏の水資源の安定確保に貢献できます。
道の駅のすぐ裏手に “吾妻川” をまたぐ “不動大橋” があります。
この橋の南側がダム湖として沈む運命にあります。
そもそもこの計画が持ち上がったのは、利根川改修工事の一環として昭和27年に調査が始まった事によりますが、地元住民の反対運動など長い年月の紆余曲折を経てきました。
永年にわたる国家政策との対立の末に、地元住民としては苦渋の判断を下して代替地転居と事業執行を待つばかりとなっていたところを、政権交代によって突然の方針変更で大混乱に陥ってしまったのです。
左下の青丸が道の駅で、右上に 「八ッ場ダム建設予定地」 という文字が見えると思います。
この間が湖底に沈みますが、その中には800年の歴史を持つ “川原湯温泉” も含まれます。
当初は強い反対運動を展開してきた温泉街ですが、長い年月の末に国の政策を受け入れ、別のところに新たな源泉を掘り当て、移転の予定です。
少しでも早くダムを完成させて新たな観光地として街を振興し、生活基盤を確立すべく取り組んでおられます。
(パンフレットより借用)
道の駅はご覧のような配置です。
駐車場から見て右端にはコンビニの “Yショップ” があります。
中央に “八ッ場市場” があり、左端が “旬菜レストランほたる” です。
レストランは全面ガラス張りのお洒落な建物です。
そして広場には、こんなものもありました。
温泉が湧いていて、足湯ならぬ “手湯” でしょう。
そしてこれとは別に、裏手に足湯の設備があるのですが、写真を撮り漏れしました。
では、建物の中に入ってみることにします。
市場とレストランの建物が交わる付近が “情報コーナー” になっています。
ここには、“八ッ場ダム” に関する、資料、歴史、写真、それに付近のジオラマなどが展示されています。
周辺住民の苦難の戦いや苦渋の決断、それに未来がここに込められていました。
この道の駅は、“長引くダム計画で疲弊した地域に活気を取り戻そう” という目的をもって作られました。
道の駅ができたことで雇用が生まれ、周辺の農家の売り上げが増え、訪れる観光客がお金を落としてゆけば、地域住民の生活基盤の安定に寄与できるのではないかと思います。
ところで、“八ッ場(やんば)” という地名ですが、その由来には諸説あり、主なものは以下の3つだそうです。
①狭い谷間に獲物を追い込んで矢を射った場所「矢場(やば)」が転じ、「やんば」となった
②.狩猟を行う場所に8つの落とし穴があったことから、「8つの穴場」→「やつば」→「やんば」となった
③川の流れが急であることから、「谷場(やば)」が転じ、「やんば」となった
果たして事実はどれなのでしょうか?