さて、長崎県の島原半島をぐるっと半分ほどまわり、
道の駅みずなし本陣ふかえ へやってきました。
この島原半島は、観光地雲仙 で有名ですが、ご存じのように平成2年に起きた雲仙普賢岳大噴火による土石流や火砕流で、死者・行方不明者44名、建物の損壊2511棟という大災害がおきました。
この道の駅は、その一番被害の大きかった跡地に造られています。
空がすくんでいますので分かりにくいと思いますが、左側の山が普賢岳です。
ここには、被害者の方の慰霊碑がありますし、なにより被災地の状況をそのまま残した
土石流被災家屋保存公園 が併設されているのが最大の特徴です。
上の写真、分かるでしょうか?
家屋全体が完全に埋もれていますね。
ここには、一部他の場所から移設したものを加え11棟の被災家屋が残されており、その内の3棟は巨大なテントの中に保存されています。
特にテントの中の3棟は、家財道具の残された部屋の中の大半が土砂に埋まっている状態が目の前にありますから、本当に衝撃 を受けます。
(衝撃が大きすぎて、この部分の写真は全く撮っていないことにあとで気が付きました。)
さて、道の駅自体はとても大きく、何棟もの和風の建物からなっています。
お土産品の建物、飲食店の建物などがいくつも並び、また火山学習館などの施設もあります。
元々観光客が多いので、お土産店などもかなりの大きさです。
埋もれた家屋と道の駅の新しい建物とのコントラストが何とも言えない感じがします。
この道の駅から数キロ離れた場所に、雲仙岳災害記念館 (がまだすドーム) という建物があります。
がまだす とは、九州弁で 頑張る という意味です。
ここはとても近代的な建物で、周りの庭園も明るくて素敵です。
平成2年11月に噴火が始まり、平成8年6月の噴火終息宣言までの、長期間の記録や資料がここには残されています。
自然の脅威と人間の非力さをあらためて見つめ直す機会になりますので、道の駅の帰りには是非ここにも立ち寄って欲しいものです。