【このテーマの記事は、UAV写真測量に必要な解析や、そのためのAgisoft PhotoScanの操作について解説しつつ、適切な設定の探し方を提案することを目的とします。注意事項や用語説明もありますので、最初のページから読んでください。教科書的な操作手順表はこちらのページにあります。】
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この記事を含む「PhotoScanを極める」21 - 23で述べている提案手法は、平行撮影などの弱いカメラの配置あるいはSfMが出来ない撮り方による悪影響を十分検出できないため、現在はおすすめしません。この記事を削除してしまうと「PhotoScanを極める」テーマの全体構成がわかりにくくなるので、残している次第です。
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本記事は、前々記事で示した提案方法の手順に沿って述べるので、前々記事と対照しながらご覧いただきたい。前々記事で示した手順を再度述べることはしていない。
<手順5>
今回のデモの条件ではStep 4 - 6をやり直す必要はないので、Step 7としてfだけを考慮した最適化を行った。
<手順6>
今回のデモではこれをしていないので、省略する。
<手順7>
今回は手順2で設置・エクスポート・削除しておいた4つの対空標識のマーカーを、「ツール」メニュー → 「インポート」 → 「マーカーのインポート」 によりインポートした。
その後、世界座標を入力した。
<手順8, 9, 10>
はじめに、対空標識1 - 3のマーカーにチェックを入れ、「更新」を押した。
「チェックポイント」に関する世界座標の推定誤差(「誤差 (m)」)は、0.010149 mだ。今回はこの、X, Y, Z成分を合成した誤差のみを記録した。
以下、同様に、対空標識のマーカーのうち1つだけチェックを外した状態で「更新」を押し、「チェックポイント」に関する世界座標の推定誤差を記録した。
<手順11>
交差検証(手順8, 9, 10)の結果をExcelで整理すると、次のようになった。
今回のSfMのRMS誤差(現地測量した座標と推定された座標のユークリッド距離)は、4つの対空標識を用いた交差検証により、0.020 mと評価された。4回の誤差にばらつきがあるので、SfMの精度をより正確に評価するには、もっと多くの手動タイポイントが必要だ。
<手順12>
最終的なジオリファレンスの更新を、下図のように行った。
以上で、提案方法の簡単なデモは終わりだ。
このテーマ「PhotoScanを極める」も一応の目的を達したので、ここまで読んで下さった読者に感謝して、ここで締めくくりたい。
読み直して気づいた不備の修正などは、今後も適宜行う予定である。