御室にある仁和寺御殿です。

 

 

仁和寺の本坊。

仁和寺門主が住んだ御殿。仁和寺開基で仁和寺1世の宇多法皇が出家後住んだ「御室」と同じ場所にあるといいます。
応仁2年(1468年)、応仁の乱により仁和寺伽藍が全焼、本坊も焼失。本坊は仁和寺塔頭・真光院(廃絶)に移りました。江戸時代寛永年間、江戸幕府による仁和寺再建の際、本坊も旧地に復興されます。明治20年(1887年)、仁和寺御殿が全焼。現在の主な建物は、大正3年(1914年)、亀岡末吉の設計により完成したものです。
白書院は令和5年12月から令和8年3月(予定)まで修理中のため非公開です。

 

 

皇族門。

大正3年の建造物。

 

 

玄関。

 

 

勅使門。

大正3年の建造物。

 

 

宸殿。

江戸時代寛永年間の仁和寺再建の際、江戸幕府が慶長年間に京都御所御常御殿として造営した建物を移築するも明治20年焼失。こちらは大正3年の建造物。屋根は檜皮葺としています。

 

 

宸殿内部。

 

 

北庭。

池泉式回遊庭園。

江戸時代初期に作庭されたものを、明治~大正期に小川治兵衛が手を加えて完成したと言います。

 

 

黒書院。

明治20年の仁和寺御殿焼失後、蓮華光院(安井門跡/明治初期の廃仏毀釈により廃寺)宸殿の用材を用いて、明治43年に建てられたもの。

 

 

霊明殿。

明治44年の建造物。

歴代仁和寺門主の位牌を安置する建物。

安置される木造薬師如来像は秘仏ですが、昭和61年、京都国立博物館による調査により、康和5年(1103年)、仁和寺3世・覚行法親王(中御室/白河天皇第二皇子)の発願により仏師の円勢と長円が制作したものであることが分かり、国宝に指定されています。

 

 

 

仁和寺御殿;京都市右京区御室大内