西院にある西院野々宮神社です。

 

 

西院春日神社の御旅所。

伊勢斎王・布勢内親王の野宮があったとされる伝承地。

天武朝に制度化されたとされる伊勢斎宮。伊勢斎王に卜定されると宮中内で潔斎の後、伊勢へ群行しました。延暦16年(797年)4月18日、平安京遷都後では初となる伊勢斎王に卜定された布勢内親王は、同日、宮中内で潔斎に入り、同8月18日、葛野川(現在の桂川)で禊を行うと、野宮に入ります。延暦18年9月3日、伊勢群行。野宮に入った記事が見られるのはこれが初で、野宮発祥の地とされます。

これより伊勢斎宮廃絶まで、伊勢斎王は卜定されると宮中内で潔斎に入り、翌8月上旬に禊を行って野宮に入り、卜定3年後の9月に伊勢群行するようになります。野宮は一代ごとに決められたため、野宮伝承地は複数あります。

布勢内親王と、初めて伊勢神宮に天照大神を祀ったとされる倭姫命を祀ります。

 

 

拝所。

 

 

本殿。

祭神は、倭姫命と布勢内親王。

布勢内親王(?~812)は伊勢斎宮。桓武天皇皇女。母は中臣丸豊子。延暦16年4月28日、伊勢斎王に卜定。同8月18日、葛野川で禊を行い、野宮入り。延暦18年9月3日、伊勢群行。延暦25年、父桓武天皇崩による喪により伊勢斎王を解かれ、帰京。弘仁3年(812年)、死去。四品を贈位されました。

 

 

 

西院野々宮神社:京都市右京区西院日照町55