宮津にある慈光寺です。

 

 

普門山慈光禅寺という臨済宗妙心寺派の寺。

室町時代、丹後守護には今川氏、上杉氏、山名氏、高氏、仁木氏などが任じられましたが、明徳3年(1392年)、一色満範が丹後守護となって以降は一色氏が任じられるようになります。一色氏は足利一門で四職(侍所長官に任じられる赤松、山名、京極、一色の四家)の一家。若狭守護、三河守護にも任じられていました。満範は丹後守護所を見渡す建部山に詰城として建部山城を整備。また、室町幕府3代将軍足利義満を文殊堂(智恩寺)に招待しています。一色氏は普段都に住んでいたため、守護代の府中城主・延永氏を現地に起きました。

この寺は満範の死後まもなく、一色氏の菩提寺として創建されたと考えられています。寺名は一色満範の法号・慈光院殿から取られました。当初は現在よりも西の宮津市立府中小学校付近にありました。

文明13年(1483年)、丹後守護・一色義直の子、季岳が南禅寺で出家。その師・芳仲周騰が慈光寺の住持に招かれます。この頃は南禅寺塔頭・瑞雲庵の末寺でした。

一色氏の滅亡とともに衰退。宝永2年(1705年)、現在地に移って臨済宗妙心寺派の寺として再興されました。

 

 

本堂。

 

 

 

慈光寺;京都府宮津市江尻812