伏見にある松林院です。

 

 

浄土宗鎮西派の寺。

室町時代、僧・大増が上鳥羽に創建。江戸時代の元禄年間、高山右近の伏見屋敷跡である現在地に移ったと言います。東隣に後崇光太上天皇陵があり、伏見宮貞成親王(後崇光院)の陵墓を守る女官が住んだ寺があったという伝承があるそうです。

松林院墓所はここから1キロほど北へ行った鷹匠町にあります。幕末、伏見・寺田屋の女将であったお登勢の墓があります。

 

 

本堂。

本尊・阿弥陀如来像を安置します。

 

 

松林院墓所。

寺田屋の女将・お登勢の墓があります。

お登勢(?~1877)は、寺田屋の女将。近江国大津の宿「升屋」の主人・山本重助の次女。寺田屋6代目・寺田屋伊助に嫁ぐも、夫は早世。お登勢はその後も女将として寺田屋を切り盛りします。寺田屋は薩摩藩の定宿であり、文久2年(1862年)、薩摩藩内の尊王攘夷派志士が粛清された寺田屋事件では帳場を守り、事件後、薩摩藩から見舞金が入るとすぐに畳や襖を取り換えて営業を再開したといいます。薩摩藩の御用商人で土佐浪士の坂本龍馬から慕われ、恋人のお龍を預かっています。慶応2年(1866年)、坂本龍馬が伏見奉行所役人と乱闘となった寺田屋事件においては、お龍とともに龍馬を逃がしています。明治10年(1877年)、死去。

 

 

 

松林院;京都市伏見区材木町676

松林院墓所;京都市伏見区鷹匠町