東海愛知新聞の連載100話目が掲載されたタイミングで、
新しく、別のシリーズを書いてみた
それが今回のシリーズである
『長澤松平風聞記(ながさわまつだいらふうぶんき)』
徳川家康公を輩出した松平一族には、十八松平とも、十四松平とも言われる
松平家がある
松平3代目である信光(のぶみつ)の時代に
一説には、信光が48人という子宝に恵まれたため、
その子どもたちや孫を使い、松平という勢力を広げようとして
それぞれに土地を与えた
そして、それぞれが与えられた土地の名前を「松平」の前につけ
同じ血族の中でも差別化したのである
やがてそれは、血が薄くなっていくほどに
平和な世の中を目指したはずの、
一代目、二代目、三代目の思惑とは別のところで
火種が起こり
一族同士での、血で血を争う戦いをも生んでゆくこととなる
ハタから見れば、同じ一族同士なんだから
もっと仲良くすればいいのに、と思っても
実際、自分がその立場になってみると
なかなか、そうはいかないものである
誰もが、自分の子や孫が、一番可愛いからである
親兄弟同士でも喧嘩して、縁を切ったりするのに
ましてや、一族の間で上下関係ができたり
平等にやっていこうというのは
骨が折れるもの
そのため、そこに涙ぐましい、幾つものドラマが生まれる
人は、人間が苦悩する姿に、共感し、感動し、
美を見出してゆくのである
そして、ワタシはそんな苦悩する姿に
その都度その都度、感動の涙を抑えることができない
変態のひとりなのである
▶︎行ってみよう❣️
松平三代の墓がある「信光明寺」はコチラ