最近はデジカメ持たずにウォーキングができない。ってのはつまり歩くこと自体にはすっかり飽きててデジカメでも持たないことにはとても歩きに出る気になれない。あ、これダジャレっぽいな。歩きに出る気に……はともかく、とにかく私はデジカメを押し入れの奥から引っ張り出して桜撮ったり古いアパート撮ったり。なんてふうなある日、わたしは見た。おじさんが川に向かって、わたしと同じようにカメラを向けている。川?と思った。川の中に何か見えるのか?川の中にあっても写真に写るようなものなのか?それは一体何なのだ?
違った。
わたしはその予測の間違いに気づいたとき、歩みをそっとゆるめた。
べったり遊歩道に胡坐をかき、川に向かってカメラを構えてるおじさんに怒られないように、だ。
そこに見たものに飛び去られないように、だ。
おじさんのカメラにはしっかりでかいレンズがついていた。
でも俺のカメラにそんなものはついてない。
こんな風にしか撮れないのだ。
こんなにでかくても赤い部分が見えないんじゃなあ。
10年も前から時々見てるが、二回りぐらい小さいメスも見かけてるが、
同じキジなんだろうか。それとも代替わりしつつ居ついてるんだろうか。
でもキジってほんとに「ケーーン!」って鳴くのね。