いつもなら川底になっている場所から線路を見上げる。
なんの変哲もない線路の橋にこんなもんかと思うが、こんなもんなのは当たり前なのだ。
何を期待してたんだろうと、思い出そうとするが、ただただいつもは川底の場所は
せめて列車でも来ればと見上げても、こんな時に限って電車なんて来なかったりする。
国道の橋を見やっても、
あいつはあんなところで何を喜んでるんだ?
とか思われてるようで、そんな視線がこっちに向かってそうでつまらない。
川底なんてこんなもんなのだ、と思って川底の端っこに向かったら
土手の途中に軟式野球のボールがあってラッキー!とか思ったが
そんなもんを家に持ち帰ったら我がこの川底歩行を妻に告白せねばならず
そんなことは面倒で、だから野球のボールは手に取ってすぐに川に投げ込んでしまった。
ああ、川底なんてつまらない。