ミクシィのコミュってのがあって、それぞれ好きなアーチストやらジャンルやらについて情報を交換し合ったり、文句を言い合ったりして盛り上がっている。清志郎のコミュってのもあって、今、盛り上がっている。かつてないほど。何なんだろう、あれは。盛り上がっちゃって。ふざけてるとしか思えないほど盛り上がっちゃって。うれしそうに。
そんなこと言ってる俺も毎日毎日清志郎ばっか聞いてる。清志郎は清志郎でしか埋められないから。しかしさすがに三週間もたつと何か他のも聞いたほうがいいのかもと思って、軽い気持ちにならせてくれるようなものをと思って所ジョージさんなんか聞いてもやっぱりダメで、じゃあ日本語じゃないほうがいいのかとストーンズを聞いたらこれもダメで、ジョンの『イマジン』を聞いたら、あ……!
似てる。
全然違うはずなのに、なんか、なにかが似てると感じた。
曲のバリエーションの多さ。ジョンってこんなにいろんな曲作ってたんだ、といまさら思った。
まるで清志郎だ。
バリエーション豊かな曲々。でもポール・マッカートニーみたいに角が取れてなくって必ずつっかかる所があって、それはきっと感情の鋭利なとんがり。それが必ず曲に現れてる。削られていない。残されてる。どうしようもなく、とんがって残っている。そこがジョンと清志郎、似てる。おんなじだ。
たぶんボブ・ディランとも。
ミクシィで盛り上がってる奴らにはわかるまい。
心の狭い俺。