ある青年が、肺がんの見つかった58才(現在61才)のおかあさんに清志郎の存在を教えた。
おかあさんは去年(2008年)復活してテレビに出た清志郎に元気づけられた。
“どんなに暗い夜も乗り越えていける”
歌や映像もたくさん見せられた。
通っている病院で偶然、清志郎に会った。
「わたしみたいなにわかファンのおばさんの話も聞いてくれはったんですよ、忙しいのに。
ちゃんと聞いてくれはって、あの方は優しいなと思って。
そしたらあちらから頑張ってくださいって握手されて、
あきらめないで頑張りますって、わたしはっきり言ったの。
だから、あの方が先にいらっしゃらなくなったけど、わたしは絶対、
絶対にあきらめたくないのね、まだ」
かたわらの椅子には、腰の骨への転移が見つかった時、清志郎がファンにあてたメッセージが
金色の額に入れられて飾ってあった。
“ぜんぜんヘコんでないから……
みんなにはゴメン……
でも、すぐに帰ってくるから……
もう一度言おう、夢を忘れずに!”
「わたしらのこと考えて言ってはるみたいじゃない、
自分のことより。
かわいそうだよね。
わたし涙が出ましたよ」
腕にはチャラチャラのブレスレットが、
指にはかわりばんこに青と赤のマニキュア。
このおかあさんに清志郎のコンサート、見せてやりたかったなあ。
素直にそう思いました。
CD屋では清志郎の大セールをやってる。
再評価のキャンペーンに突入して行きそうな気配。
なにを今さら!と思う。
でもねえ、こんなおばちゃんの存在を知らされるとダメだ。
清志郎はどうやら、「俺だけの清志郎」を後生大事に胸に抱えている俺みたいな人間が考えるよりも
ずっと大きな存在なんだ、と思わざるを得ないものね。
きっとこれから、
清志郎の魂が、どんどん空から降ってくる!
ぞ!