26日の日記を読んでくれた友人から貴重な意見をもらった。「田尾イーグルス」ドップリで「恋は盲目」的状況にあった俺は頭から冷や水をかけられた気分だった。楽天へ「田尾監督解任に関するもっと誠意ある説明を!」的なメールを打ったのだが、その中にも引用させてもらった。横浜ベイスターズのファンを20数年やっている友人である。
田尾続投!の気持ちがいまださめやらぬ俺ではあるが、大変貴重な洞察であるので本人の了承を得た上でここに紹介させてもらうことにした。
楽天は「一番有名なのが監督」というチームだったから田尾さんを失うのは心情的に辛いという多くのファンの気持ちはよーく分る。でも悲しいかな、来年田尾さんが続投したらやっぱり最下位だと思う。
理由は……采配。スカパーで展開を見てるとよく分る。(多分球場で応援してたら分り難いし、スポーツニュースだけでは絶対わからない)
かなり落ち着きのない采配で、選手の意気を削ぐものが沢山あった。まるで昨年までの山下大輔を見ているようだった。
去年なんて横浜は打率リーグ1位、防御率3位!なのに結果は3年連続の最下位……。「わざわざ負けたいの?」という采配だらけで、ストレスが溜まる試合ばかりだった。選手も途中で「どうせこの試合勝てない」とやる気をなくすような采配だった。
今年の牛島は違う。見てて納得がいかない采配ミスは3回位。ファンはいくら負けてもやることやって負けたら諦めがつくんだよね。それに今年は選手の気持ちが違うのが伝わってくる。チーム一丸となっている。ウッズが抜け、大魔神も働かず、去年より戦力ダウンして ホームランも少ないけど、皆がチームのために繋いで勝ってる。Aクラスに入れるかも。去年牛島が監督だったら優勝争いしてたはず。
楽天はファンがあったかい。フルスタもお祭り気分で楽しい。でも一つ一つの負けが弱小戦力のせいだけじゃないと気付いたら……きっと気持ちが持続しなくなる。
万年Bクラスのチームを応援してる者は、愛情は変わらないけど、春から「今年も終わりかー」と思うとしんどいものがあるよ。
楽天ってリストラされた者が多いだけに、モチベーションさえ上がれば実力以上のものを発揮してペナントをかき回せたはず。でもモチベーションが高かったのは最初だけで、ベテランが多いだけに試合の流れを読んでしまって諦めに入ってしまっていた。夢中でくらいついて諦めないという心意気が試合によっては感じられなくなった。一体感が感じられないところも多々あった。
寄せ集めだったら、それを逆手にとってモチベーションを上げるやり方があったはずだけど、あの采配では難しかったと思う。
楽天は選手自身が有名になって、選手一丸となってがむしゃらに試合が出来るチームになって欲しい。
俺はこの文章を読んで正直ガックリしてしまった。本当の所を何も見ようとせずにただただ「おらほのチームだ!」と浮かれていた自分に気づかされたからだ。まさに、永年、辛抱強く弱小チームを応援し続けてきた「先輩」だからこそ言える重い言葉の連続に「参って」しまったのだ。
たぶん、同じような言葉を球団から「解任の理由」として聞かされていたら「ろくに金もかけずに(補強もせずに)ザケてんじゃねー!」と思っただろう。まったく第三者である「ベイファン」の言葉だったから素直に聞けたのだ。とてもありがたいと思った。
しかし「それとこれとは別」なのが球団の態度だ。ファンにはその内容をまったく隠したままの「田尾レポート」をおおよその根拠とした「将来につながらない」という言葉。地元紙やスポーツ紙を使った、巨人が得意とするところの「メディア操作」による、たたみかけるような「既成事実」の積み上げ。一年間応援してきた(俺などはそのうちには入らないんだが)ファンをバカにしきった、それこそいっぱしの「球団経営者のやり方」である。
野村と対等に話せてそんなに嬉しいか?という気持ちはまったく変わらない。
監督を含めて「育っていくチーム」だったはずだ。