Ph 陽性の急性リンパ性白血病の治療成績の変遷 | 貧乏ひまなしのブログ(急性リンパ性白血病から回復したリーマン)

貧乏ひまなしのブログ(急性リンパ性白血病から回復したリーマン)

『急性リンパ性白血病(2018年)』から回復しました(40代の時)。現在50代。
残念ながら2020年再発。フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病。スプリセル服用で白血病再発を抑えて、1年経過しました。白血病関連の内容は白血病のテーマの方を参照願います。

米国のMDAがんセンター(USA MDACC)における(Ph 陽性)急性リンパ性白血病(PhALL)の治療成績の変遷というデータを見たので、紹介します。

 

下記の動画の39:00ぐらいから

 

 

 

2018-2023:ポナチニブ(アイクルシグ)とブリナツモマブ(ビーリンサイト)の併用 3年生存率は89%

2011-2019:ハイパーCVADとポナチニブ(アイクルシグ)の併用 3年生存率は80%

2006-2012:ハイパーCVADとダサチニブ(スプリセル)の併用 3年生存率は61%

2001-2006:ハイパーCVADとグリベッグ(イマチニブ)の併用 3年生存率は47%

1984-2000:TKI(分子標的薬)が出る前は、3年生存率は13%

 

日本では、まだ、ポナチニブとブリナツモマブの併用の治療は行われていません。

 

化学療法を伴わないポナチニブとブリナツモマブの併用により、Ph 陽性急性リンパ性白血病患者において、高い3年生存率が得られています。

 

この結果で重要なのは、ハイパーCVAD(シクロホスファミド、メトトレキサートおよびシタラビンなどの複数種類の抗がん剤を投与する化学療法)を行わないことです。

 

複数の抗がん剤を投与する化学療法は、髪の毛が抜けたり、便秘になったりするので、これをやらなくていいのは、良法かもしれませんね。

 

ポナチニブとブリナツモマブの併用の治療(試験段階)↓


ポナチニブとブリナツモマブの併用の治療が行われると、化学療法に伴う毒性や、初回治療における同種造血幹細胞移植の必要性を回避できる可能性があるそうです。
 

おっさんは、ハイパーCVADとグリベッグ(イマチニブ)の治療を行い、その後、同種造血幹細胞移植を行い、再発して、ダサチニブ(スプリセル)の投与で寛解。現在、ダサチニブ(スプリセル)の投与を終了して、寛解継続中です。2ヶ月毎に定期検査しています。