第10話 保健室が居場所
さて、中1の夏休みから、過食によって、ストレスとなんとか共存していた私ですが、太ってしまったことで、自己嫌悪、自分の顔が鏡で見れない、人に見られるのが怖いという二次的な障害が出てしまいます。
成績は良く、学年1位を継続していましたが、授業中はぼんやりすることが増えていきました。その場にいたくないという気持ちもあり、保健室に行くようになります。
保健室で体温を測って少しでも熱っぽいことがわかれば、その時間は保健室で過ごしていました。
そんな中、中学2年生の時には、生徒会に入ることになるのですが、人の前では本心を隠すというか、ある程度はできていたので、生徒会に先生からも同級生からも薦められることになります。
周りの期待とは裏腹に、保健室へ行く回数は増えていきました。
それでも、自分の気持ちを話すことはできませんでした。誰にも話すことができない切なさを抱えながら、辛いということを保健室に行くことで、その態度で知って欲しいといつも願っていました。
相手の気持ちや考えは、言わなければ理解してもらえないものですが、当時の私は、感じ取って欲しいと切に願うだけで、自分の気持ちは一切言うことはできませんでした。
自分の本当の気持ちが何なのか言葉にできなかったこと、そして言ってしまったら大変なことになる、そんな風に思っていたのだと思います。これから数年間、なかなか自分の気持ちを話すことはできませんが、それもまた新たなきっかけをもらって克服できるようになるのですが、それはまだ先のことです。