第 2 章 中学生から高校時代
第7話 中学1年生、いきなり学年1位
さて、順風満帆な小学校生活6年間を終えて、いよいよ中学校へ入学です。その頃、6歳上の姉は、高校を卒業し、大学に入学しました。6年の歳の差は大きく、この頃は一緒に遊ぶ時間は少なくなりました。
けれども、中学・高校がどういうものであるかの理解は、進んだと思います。いとこも皆、姉よりも年上で、父親と伯母が18歳差あるので、いとこもまた、一番上のいとこと私とは20歳の差があります。
2人の伯父は教育関係の仕事をしていて、2人とも大学院修士、そして一人は大学教授、もう一人は高校の校長先生、教育委員会にも勤めたことがあり、学歴が重要視されるような環境でした。
かたや、私の父は高校を中退、その後弟子入りして大工さんとして独り立ち、母親も高卒という、親戚の中では少し肩身の狭い思いをしていたのではと思います。
そんな学歴重視の重圧を一心に受けたのは、入学して間もなく実施された中間テストで、いきなり学年1位になったこと。
小学校のテストでは、点数や順位など何もなかったため、自分の実力がどれくらいか分かりませんが、中学校では、自分が周りと比べてどのくらいできるのかがはっきりわかるようになります。
私の勉強法は、とにかく、テスト範囲と言われたものは全て暗記する、そして、先生になったつもりで、どんな問題を出すのか予想し、自分で問題を作り、解いていく。そのような流れで勉強したら、点数が取れたのです。
暗記することは得意でした。幼稚園の時に、祖父がなくなりお経を覚えたように、記憶力が身についていたのだと思います。
暗記はできるので、定期テストの点数はよかったのですが、実力テストの結果はいまいちでした。ただ覚えるだけでよかったそのころのテスト形式で、周りから一目置かれるようになったのです。
また、クラブ活動への入部はほぼ強制、というか、入部することは当たり前だったので、何かしらのクラブにみな入部していました。
スポーツ系のクラブに入部すると、土日も練習、体がへとへとになって勉強する時間が取れないのではないか、と思った私は、迷わず文化系のクラブから選択しました。
「コンピューター部」
今となっては、少しメジャーかもしれませんが、当時まだパソコンが家にない時代、ワープロの時代でしたから、コンピューター部のイメージはあまりよくありませんでした。
でも、イメージよりも、とにかく勉強時間の確保を念頭においていた私は、その後も、学年1位を死守しながら、勉学の道に励むことになります。
中学校生活も、順調な滑り出しを見せたかに思ましたが、中1の夏休みに事件は起こりました。