8月からずっと
結末に行くまでに
ねむってしまっていた
朗読の「檸檬」を
もういいかげん最後まで聞こうと思い
早起きしてのこり後半から結末の
部分を聞くことにした。
本を買えばいいのだけれど
(というかもう青空文庫に出ているから
読めるけれど)
せっかく朗読で聞き始めたから
朗読で最後まで聞いてみたかった。
今日聞いた檸檬の結末が衝撃だったのは
内容と言うより「これ知ってた…」
だった。最初の方を知らないのは
多分試験問題で
後半部分だけ出たのではないだろうかと思われる。
高校生の頃の受験勉強だろう。
高校生の自分は問題を解くことは得意でも
いまほど文章の深さに気付くことはなかったはず。
そのころそれに気づいていれば
忙しくても最初から読みたくなっただろうし
後半だけでももっとよくおぼえていただろうから。
深くとらえられなくても当時の
受験問題ってテクニックで解けてしまう。
ただし100%正解はまれで、「小説」では
たいてい一問は落とすことが多かった。
そこが「深さに気付く自分ではなかった」
の弱点だったのかもしれない。
朗読がおもしろいのは
言語が難しいのでその単語の漢字を想像したり
アナウンサーの方の読む語感で
その意をとらえたりすることだったが
後から青空文庫で文字で読み返してみると
想像した文字と違っているものもあって
また違う印象になり「味チェンジ」で
またじわじわくる。
こういうおいしい文学があれば
心の空腹はいくらでも満たすことができる気がする。
というわけで衝撃の結末だった檸檬は終わり
今夜から何を聞いて眠るかの選択に
わくわくしている。