前回の続き、今回は中編です。
【前編】
*フラクトオリゴ糖とは
【中編】
*フラクトオリゴ糖を知ったきっかけ
*フラクトオリゴ糖と酪酸菌
*酪酸の効果
【後編】
*フラクトオリゴ糖を含む食品
*フラクトオリゴ糖の効果
*我が家の活用方法
フラクトオリゴ糖を知ったきっかけ
小柳津広志 著
「コロナに殺されないたった1つの方法」
なかなかに刺激的なタイトルです。
新型コロナウィルスが蔓延し始めて程なく、週2回通っているスポーツジムの先生からこの本を紹介されました。
フラクトオリゴ糖の免疫に対する効果がわかりやすく説明されています。
フラクトオリゴ糖と酪酸菌
本によると、
フラクトオリゴ糖は大腸で善玉菌の一つである酪酸菌(らくさんきん)の唯一の餌となるオリゴ糖です。
同じ善玉菌の一つであるビフィズス菌はいろいろなオリゴ糖を餌にすることができるのですが、酪酸菌はフラクトオリゴ糖しか餌にできないのです。
この酪酸菌はフラクトオリゴ糖を分解し、酪酸(らくさん:短鎖脂肪酸の一種)を作って免疫を調整します。
酪酸の効果
ウィルスの感染を防ぐ
免疫の活性化、劇症化を防ぐ
どちらも、免疫に関わる細胞で、「はたらく細胞」に出演していましたね。
◎NK細胞(ナチュラルキラー細胞)
NK細胞は、体内をパトロールして、がん細胞やウィルス感染細胞などを攻撃します。
劇症化を防ぐ
劇症化とは、免疫の機能が暴走してしまうことです。
ウィルスの感染などで炎症を起こした細胞からはサイトカインという物質が放出されます。
サイトカインは血中に放出され、発熱や凝固異常などが起こりますが、これによって周囲の細胞に炎症が起こったことを知らせ、また炎症を抑えるようにという指令を伝えます。
感染した細胞が増えると炎症した細胞からのサイトカインも大量に放出されることになり、サイトカインストーム(激症化)がおこります。
サイトカインが過剰になると血管を傷付け、血栓が作られます。これにより、脳梗塞、心筋梗塞などが起こることがあります。
このサイトカインストームを防ぐのがTレグ細胞(制御性T細胞)です。
◎Tレグ細胞(制御性T細胞)
Tレグ細胞の役割は、暴走しようとするヘルパーT細胞を止めることです。
ヘルパーT細胞
ヘルパーT細胞は、B細胞やキラーT細胞(NT細胞とは別)に指令を与え、免疫反応を起こします。
ウィルスの感染が増えるとヘルパーT細胞の働きも活発化し、やがてサイトカインの分泌が過剰になります。このサイトカインストーム(激症化)を止めるのがTレグ細胞です。
Tレグ細胞(制御性T細胞)は酪酸によってを活性化されますので、酪酸が増えるほどTレグ細胞がより活性化され、ヘルパーT細胞の暴走(サイトカインストーム)を止め、血栓などが作られることを防止できます。
効果をごく簡単にまとめると
フラクトオリゴ糖を摂る
↓
大腸の酪酸菌(善玉菌)が増えて、酪酸を大量に産生
↓
酪酸の効果で免疫力がUPする
↓
感染予防効果と激症化の抑制
こんな感じでしょうか。