小説と言う名の駄文置き場 -6ページ目

小説と言う名の駄文置き場

自分が書いた小説と言う名の駄文とSHの考察などを置いておこうと思います。

初めての方はこちらをお読み下さい。



まず、この世界・・・良く分かりません。簡単に言うなら、ファンタジー。悪く言うなら何でもあり。魔法を使える国王様がパソコンとか携帯とかばりばり使えちゃうし、いろんな意味でカオスです。びっくりです。それでも良ければ、軽く引き気味に数m離れて設定をお読み下さい。


世界観について

関東地方とよく似た地形をした異世界。4つの国があり、東西南北と統一している感じ。千葉と茨城、東京と神奈川位しかないみたいな感じでお願いします。表現力がないので、4つのうち、一つの国は出せるとしても、他の所は確実に出せない気がするのでご了承下さい。しかし、出したい、小説の中でもう1つ位は・・・!

主人公達はその4つのうちの1つ、東京辺りの場所にいます。国名がリヨン国。王制で、花の都と呼ばれている。その為、観光が盛ん。

定期的に交換留学生などを送り、今のところは他国との国交は良好である。・・・今はね。


軍について

リヨン国には2つの軍があり、そのうちの1つは、一般的な感じの自ら志願して入隊して、城の警備や要人の護衛、街の治安維持など、所謂警察的な役割を持つ《軍》。

もう1つは、その《軍》の中から選び抜かれたエリート部隊でその名前を《騎士達の庭》と呼ばれている。《軍》とはあまり仲は良くない模様。

主な任務は、街に入ってくる魔物の討伐や、王の親族の護衛、他国との戦争になった際に王を守ったり、先陣を切ったり・・・と幅広く、武器の製造や薬品の研究なども請け負っている。そこは技術部と呼ばれて、万年機械大好き人間達の巣窟とかしている。

その中でも王から最も信頼されている者二人だけが《国王守護職》と言う《騎士達の庭》の最も最高位に就く事が出来る。《騎士達の庭》は実力があれば上に行けるが、風当たりは強い。そこで挫けて辞めてしまう人もいるとかいないとか・・・。


魔物について

この世界の魔物には主に二種類に分類される。1つは野生で街の外に出ればそこら中にいるようなもの。気性が荒く、度々街や村を襲う時がある。大体街にやって来るのはそれほど強くないもので、《騎士達の庭》の任務対象になる。しかし、森や山の奥などでは滅茶苦茶強い魔獣、ドラゴンやヒッポグリフなどがいる可能性もある為、滅多な事では森や山に近付かないように呼びかけている。

二つ目は、魔術師や《騎士達の庭》などの人間が使役する召喚獣の類。ちょっとしたお店で買える召喚獣もいる。しかし、それはペット用で全く戦闘などでは役に立たない愛玩用。

しかし、魔術師や《騎士達の庭》の騎士達が使う召喚獣は、野生の魔物、野生の魔獣を飼い慣らしたりしたものを使う。しかし、それも飼い慣らすには相当な気合いと根性が必要。

召喚獣の普段は宝石のような光る石で、一定の魔力を加える事で具現化する事が出来る。小さな召喚獣だと普段から肩に乗っけたり、頭に乗っけたりして持ち歩く事が出来る。


魔法、属性について
魔法の属性が7つあり、火 水 雷 風 土 闇 光 です。基本的にこの世界の人間が扱えるのは、火 水 土 雷 の4種類です。と言うか、その4種類が一般的で、風 闇 光 はあまり知られていません。し、使える人が限られている感じです。光と闇の属性を持つ人間は、王族などしか発生せず、一般人の光と闇の属性が出てくるのは極めて稀。風属性はリヨン国のとある巫女の一族にしか使えない。その巫女の一族でも風の属性の魔力を持つ子が生まれるのは本当に極稀・・・。
他にも属性に関係なく、物体浮遊魔法などは誰にも出来る魔法もあります。


学校について

小中高一貫のエレベーター式、そしてまさかの高校まで義務教育。正式名称は、リヨン国立小学校、リヨン国立中学校、リヨン国立高等学校。小中高全生徒合わせたら何人いるか分かりません・・・。高校で800人位?敷地面積は・・・多分凄く広いです。魔法で拡張もありかもしれません。

他国の国立高校とも連携しながら、世界観についてでも言いましたが、交換留学生などでの交流もやっているようです。

主な行事は、体育祭や聖夜祭、文化祭等々・・・体育祭はクラス対抗戦で優勝なんかしてしまうと、クラス全員に単位をプレゼント!!みたいな感じの事をさらっとやっちゃうスーパー校です。

部活は至っては、普通な感じのモノが多い。剣道部とか、薙刀部とか弓道部、サッカー部・・・芸術方面で行くと美術部だとか、陶芸部だとか。変わり種で召喚獣研究学会、魔術研究部だとかがあります。

授業は、数学、理科に国語、体育や社会等々の他に護身用の魔術や体術などがあります。

因みに、召喚獣の持ち込みは、大きくないものなら可です。



・・・こんな所かな?凄く中2くさいですね!自分で改めて思いました!私びっくりです!!

まぁ、頑張ってみます。これからもよろしく。・・・誰も見てないだろうけど(笑)

初めての方はこちらをお読み下さい。




「ヴェ~!待ってよ~!!何で逃げるの~!!」

「にゃ!!」

俺、フェリシアーノ・ヴァルガス。可愛い女の子と美味しい食事が大好きなお茶目さんです♪そんな俺が一週間ぐらい前に猫を拾いました。雨の中、家の近くで寒そうに震えているのを見つけたんだけど・・・怪我してたから、助けたくて兄ちゃんに頼み込んで家で飼う事になったんだ。

「ふぎゃあ!?」

「ほら、捕まえたよ!さぁ!アルトゥーロ!ブラッシングしようね!!」

少しくすんだ金の毛並みに、エメラルドグリーンの綺麗な瞳、何故か太い眉毛・・・どこかあのアーサーに似てるなぁと思って名前もアーサーのイタリア読みのアルトゥーロにしたんだ。

「にゃあ!!!!」

「うわぁ!?暴れないでよ!!」

性格も凄くアーサーにそっくりだったんだよね。懐いてくれるまで時間が掛かったし・・・あっ、でも懐いてくれるととっても優しかったんだ。菊の『アーサーさんはご友人になるととてもお優しい方ですよ』って言った事が良く分かった気がする。そう言えば、フラン兄ちゃんがここに遊びに来てくれてた時なんか大変で、警戒心剥き出し、近付こうものなら問答無用に飛び掛かって引っ掻き回してた・・・凄くこの辺アーサーっぽいよね・・・。後は薔薇が好きだったり、シャワーとかは好きなのにブラッシングが全然駄目とか・・・今もブラッシングしようと思ったら逃げ出しちゃうし・・・ヴェー、捕まえるのも一苦労だよ。

「ヴェッ、アルトゥーロ!すぐ終わるから!ちょっと我慢出来る?」

「・・・にゃあ」

渋々だけど、分かってくれたみたい。本当に懐いてくれると優しいし、凄く素直になってくれる。嫌な時は断固拒否してくるけど・・・基本的には凄く凄ーく従順だ。俺や兄ちゃんが会議とかで夜遅くに帰ってきても玄関でじっと待ってくれてたり、何かあるとすぐすり寄ってきてくれたり・・・あれ?猫じゃなくて犬みたいだけど・・・。

「ヴェー、はい!終わったよ♪」

「まーお!!」

ヴェッヴェッ♪ほらほら、今も『お礼じゃないんだからな!俺の為だからな!!』と言ってるみたい。ヴェー、可愛いなぁ♪


~所変わって、アーサー宅~

「ほら、飯」

「ヴェー♪」

数日前、正確な日にちは覚えていないが・・・まぁ、数日前だ、茶色い猫を拾った。いや・・・違うな。実際はどこからか俺の家に入り込んだ猫が、そのまま家に住み着いている状態。毛並みが良かったから誰かが飼っていたと思ったんだが・・・誰かが飼っていたとか、探していたとか、そんな情報は全く持って皆無だった。仕方が無く、予防接種を済ませて俺が飼う事になったんだが。

「ヴェッ、ヴェッ!」

この猫・・・物凄くフェリシアーノにそっくりだった。鳴き声もよくフェリシアーノが言っている『ヴェー』だったし、薄い茶色の毛並みにくるんと跳ねている癖毛・・・まさしくフェリシアーノのそれだろう。この世では似ている人間が三人いると聞いた事があるが、猫が人に似ているなんて聞いた事がない。

「にしても・・・本当に美味そうに食べるよな、お前」

「ヴェ~♪」

性格もフェリシアーノにそっくりで、多少は人見知りをするが基本的には人懐っこく、グルメ(今食べてる飯も俺が色々と買い漁って、こいつが自分で選んだものだ)。俺には何だかんだで懐いてくれてるようで・・・別に嬉しいなんて思ってないんだからな!・・・まぁ、名前はそんなこんなでフェリシアーノから貰い『フェリ』と名付けた。

「ヴェッ!ヴェッ!」

そんな事を考えていたら、飯は食い終わってしまったらしい。俺の足下でくるくる歩き回りながら、何かを俺に訴えている。まぁ、こいつが何を催促しているのかは、この数日間の間過ごしてきて見当はついてる。

「分かった、分かった。散歩だろう?」

「ヴェー♪」

そうだと言わんばかりに俺の肩に乗ってきた。ここが散歩の時のこいつの定位置らしい。久し振りに、と言うか俺の家では珍しく晴天だ。散歩に行くにはちょうど良いだろう。

「美味そうなモノがあっても、俺の側から離れるなよ?」

「ヴェッ!」




あとがき

ねこねここねこって称号がTOAにありましてね・・・ってまぁそれはどうでも良いんですが!まず一話目です。こんな感じで進みます。シリーズモノだとこの小説が第2弾だったと思います。自分が携帯のメールのとこで書いてた小説で・・・。掘り出して書いていてとても懐かしい気持ちになりました。

三次創作です、読む前に初めての方はこちらを読んでから

原作の雰囲気ガタ崩れですが、少しでも原作さんの雰囲気に持っていきたいが為、表記は国です。それから、イタちゃんの二人称が違いますが、故意です。用語も間違いだらけです。その辺りもすみません。





もう少し、あともう一回?もう一回、もう一度。ああ、また駄目だった?

やり直す、やり直す。今度はきっと。塗り変える、巻き戻す。

例え、自分が自分じゃなくなろうとも・・・。


とある屋敷の一室、その隅にあるベッド・・・そこで眠る、全てを背負い込んだ一人の青年は、その細い身体で、どれだけの時間を渡り歩いたんだろうか?・・・しかし、今やそれを知る術もなく。

「・・・」

狭い屋敷の中、狂った時間軸・・・死ぬはずのない者が死んでいく世界。その末端を知る青年は、目覚める事はない。遺品と呼べるモノは、薄汚れた一冊の日記。しかし、それを日記と言うにはあまりに悲痛な言葉の数々。

『また失敗』

『もう一度』

『いつまで繰り返せばいいの?』

俺でさえ、目を背けたくなる。

「イギリスさん、今からみなさんで今後をどうするか決めるのですが・・・」

「ああ、すぐに行く」

一向に部屋から出てこない俺を心配したのか、友人が迎えに来た。俺がここにいるのが不思議な様子だ。

「おかしいか?俺がイタリアの傍にいるのが」

「ええと、すみません」

それは肯定と捉えて良いんだろうか?まぁ、そうなんだろう。こう八つ橋にくるむのがこいつの癖だ。

「日本・・・謝るなよ。元々はイタリアの奴が怖いって言って俺に近付かなかっただけだしな」

「そうですね」

「あー、先に行っててくれ、もう少ししたら合流する」

「分かりました。では」

「ああ」

俺の返事を確認した友人は、一つお辞儀をすると、申し訳なさそうに出ていった。そしてまた、この部屋には俺と、イタリアの二人。

「・・・さて、これからが勝負だな」

イタリアはこの屋敷のどこかにある大時計とやらを巻き戻し、時間を遡っていたらしい。しかし、それがどこにあるかは毎回ランダムで、今から探すには無理がある。イタリアの手元にあった日記を見れば、日記の最後の方・・・明らかに俺が書いたと思われる字で封印が施されていた。解いて下さいとでも言うかのように。解いてみれば、やはり俺の書いた字で、読んでみれば、俺にもこの日記を使って時間を巻き戻せると言う・・・。試してみる価値はあるだろう。

日記という媒体を手に入れた。イタリアのように完全に次の時間に巻き戻すような真似は日記を見る限り出来そうにないが、俺にしか出来ない事はある。

「なぁ、イタリア・・・?お前は最初からイージーミスしてんだよ」

もう聞こえてはいないだろうが、言葉にしておかないといけない気がした。

「間違いだらけなんだ」

前の時間の記憶は持っていないが、事細かに書かれたこの日記を見れば誰にだって分かる。

「それから、こういう場合はcase-by-caseだ。人間、得意不得意があるだろう?こんな仕事は俺の役目だ」

未来に繋ぐなんて柄じゃないが、そう言うのもたまには良いだろう。念には念を入れて、次の時間の奴らの為に箱でも用意して、その中に映像でも入れようか。

「これは・・・さながらパンドラの箱だな」

俺が希望か・・・?いや、無いな。全く皆無だ。

『もう一回?』

ふと、側で眠るイタリアの声が聞こえた気がした。

「もう少し。もうすぐ何か掴めそうだろ?」

代償は・・・そうだな。俺の記憶と生命、だな。これだけあれば足りるだろう。足りなかったら・・・違うな・・・足りなかったらじゃねぇ、足らすんだ。

「もう一回。さぁ、始めようか・・・」


「DDDDDDD~!!!ホントにあったんだぞ!イタリアの言った通りだ♪」

世界会議場から少し離れた森の中、不気味な屋敷があるから探検しようとイタリアがアメリカに言い出した・・・物語上はこうだ。今、この場にいるのは、フランスとアメリカと・・・俺、イギリス。

「凄く楽しそうね、アメリカ」

「当たり前だろ!探検とかってかっこいいじゃないか!ねぇ、イギリスもそう思うだろ?」

「・・・」

しかし、本当に時間を巻き戻せるとはな。後はまぁ、代償でどれだけ行動が制限されるかだな。微かに過去に受けた痛みが響く。

「イギリス!話聞いてるかい?て言うか!会話にさえ入ってきて無いじゃないか!」

「うるせー!!キンキン騒ぐな!!」

・・・ったく、人の気も知らねぇで・・・。まぁしかし、これから起こる事なんて覚えてないんだからな・・・。今日は仕方がない、今日ぐらいは許してやるよ。にしても、もう中に入っちまった奴らが・・・大丈夫だろうな。

「イタリア達は中にいるんだろ?とっとと合流するぞ・・・」

まずは、本当のスタートはそこからだろう。会って言わなければならない。確か、あいつが死んだのは・・・ピアノがあった部屋だったな。近付くなとたった一言言えれば良い。

「ねぇ、イギリス」

「あ?なんだよ」

「何でそんなに焦ってるんだい?焦らなくたって冒険や探検は待ってくれるぞ?」

「焦ってねぇよ・・・別に」

言えてしまえば良いんだろう。俺達はここに何回も来ていて、殺されて、その度にイタリアが心を削りながら、時を巻き戻していると・・・言ってしまえば。

「ったく、さっさと行くぞ」

よそう。俺が今、言っても何の意味もない。あいつが、イタリア自身が直接全員に言わなければ。そう思い、屋敷の方へ歩を進める。入ってしまえば、後戻りは出来ない。だが、覚悟は出来てる。今更、俺だけ助かりたいとは思わない。

「ほら、ぼさっとしてんじゃねぇよ」

「あっ、待ってくれよ!!抜け駆けは許さないんだぞ!?」

「・・・イギリス?」


「へぇ、まだ中は綺麗っぽいね!いつから使われてないんだろ?」

「イタリア達、来てるはずだけど・・・どこに行っちゃったんだろ?ねぇ、坊ちゃん!どこだと思う?」

「・・・」

おかしい。いつもの反応はどこに行ったのか。いつもなら、

『知る訳ねぇだろ!!ばーか!』

とか言いそうなのに。ここに来る前からそうだ。アメリカにこの屋敷の噂を聞いて行ってみようって言われた頃から・・・。何というか、いつにも増して、イギリスの顔が暗い・・・違うな、険しい気がする。

「ねぇ、イギリスお坊ちゃん?何かあったの?大丈夫?」

「別に何もねぇし、大丈夫に決まってるだろ」

「そう?それなら良いんだけどさ」

「早く次行こうよ!もう疲れちゃったのかい!おじさん達遅いんだぞ!年は取りたくないもんだね!」

「ちょっ!?その言い方!お兄さん傷付くから!!」

「・・・」

ほら、反応がない。ちょっと、ねぇ・・・本当にどうしちゃったのよ?いつもと違うじゃない。それに何なんだ、その死を覚悟するような目。国が死ぬなんて事、解体されて消滅する以外はない・・・。

『俺は良いから!早く逃げろ!死にたいのか!?』

『逃げ足はイタリア並だろ!どうにか切り抜けてイタリアに・・・』

『・・・お前に看取られるなんて最悪だな・・・後は頼むぞ』

「(・・・あれ?)」

何だろう・・・この底知れぬ不安と、さっき脳裏に浮かんだあの映像は・・・。この不安は前に?あれ?今?何か違う。自分自身、良く分からない。

「フランス!」

「え?うっうん?何?イギリスお坊ちゃん?」

「顔色、いつにも増して悪いぞ、髭」

「何いつも悪い顔みたいな言い方!あと髭はやめて!お願いだから!!」

悪態吐かれて何故かホッとしてしまった自分がいる。何だ、いつものイギリスだ。

「まーだーかーいー!」

「うるせーよ!!馬鹿!分かったから、すぐ行くから待ってろ!!行くぞ!!」

「・・・はいはい」

そこで安心してしまったのがいけなかったのか、それとももっと根本的なところから駄目だったのか・・・後者だと気付いた時にはもう遅かったんだ。


「ヴェ」

みんなとあの怪物が来る前に合流出来て、ヒントも比較的簡単に見付かっている。怪物も、みんなで協力して倒せてる。・・・凄く順調だったんだ。物凄く、怖いくらいに。

「出られるのかな・・・」

そんな期待に心躍る。みんなが脱出出来るま夢物語が叶う一歩手前まで来ている。少し余裕もあって、みんな自由な時間が出来た。

「イタリア、ちょっと良いか?」

そんな時だ、不意に呼ばれて後ろを振り返ると、予想外の人物だった。

「えっ、なっ何?イギリス・・・」

咄嗟にヘタレの仮面を被り、苦手感を出す。イギリスには悪いけど、そうでもしないと怪しまれてしまう。イギリスはこういう時ほど勘が人一倍働いてしまうから。

「ヴェッ、ヴェー・・・どうしたの?何かあった?」

「何かあるのは・・・いや、今は時間がないんだ。手短に話す。」

「・・・?」

時間がない?どうして?だってもうすぐみんなが出られるのに・・・。

「お前は白いあのピアノのある部屋には絶対に行くな。」

「え?なに?言ってる意味が分からないよ?」

分からない。そう告げてもイギリスは気にしてないみたいで。

「意味が分からなくても良いから!絶対に行くな!良いか?伝えたからな?忘れるなよ」

「うっうん・・・」

いつになく真面目な顔でそう言われて、俺は頷くしかなかった。

「よし・・・」

そう言うとイギリスは軽く微笑みながら、俺の頭を撫でた。・・・久し振りに撫でられた気がする。そう思ったら、何でだろう・・・それ安心したのかな?ぽろぽろと涙が出てきた。そう言えば、泣くのも本当に、本当に久し振りに泣いた気がする。

「ヴェ・・・」

「うわっ!ちょっ、泣くなよ!わっ悪い!痛かったのか?強くやりすぎたのか・・・?」

泣いてしまった俺を見て、凄く申し訳なさそうな顔をしているイギリスが目の前にいた。

「・・・ううん、違うんだ違うんだよ。違うの、イギリス・・・」

「・・・なぁ、イタリア・・・何か隠してる事、あるだろう?」

「えっ?」

諭すように、小さな子供に言い聞かせるように・・・イギリスは言う。いつもと違う言い方。あんなに怖かったイギリスはどこに行っちゃったのか。

「イタリア、実はな・・・俺もあるんだ」

「ヴェ?」

俺の頭を撫でながら、少しずつイギリスは説明してくれた。俺はこの前の世界で死んでしまって、イギリスは時間を戻してくれた。生命を代償にして・・・もうこの時間でイギリスが生きていけるのは、あと数十分か数時間か・・・。聞いた言葉に俺は驚いた。

「いっ、イギリス?それってもう・・・」

この時間じゃ・・・脱出出来ない?

「イタリア」

「何で?何でイギリスが時間を戻したの!?みんなで脱出すれば・・・」

話を聞く限り、イギリスの戻す前の時間はみんなが生きていたのに、それなのにどうして・・・。

「イタリア」

声を荒らげた俺とは対照的に、イギリスの声は優しかった。それが辛くて、イギリスから目を背けた。

「・・・」

「なぁ、今のお前の目的は何だ?」

「・・・みんなが、脱出する事・・・」

俺の言葉を聞くと、イギリスは大きなため息を吐いた。

「違うだろ?」

「え・・・?」

「《みんなが》じゃなくて《みんなで》だろ」

「自分の事を忘れてどうすんだよ」

・・・忘れてるんじゃない。俺は別に良かったんだ。みんなが、ここから出られれば・・・でも、そんな想いも見抜かれてしまったみたいで、イギリスは優しい声色で話し続けている。そっか・・・イギリスだって『お兄ちゃん』やってたもんね。俺は弟なんて出来た事無いから分からないけど。ああ、そうだ・・・だからきっと、今は。

「お前が死んでも、また俺が巻き戻すからな?だから・・・諦めるなよ?この時間、また次の時間では無理かもしれない。お前には色々なモノ背負わせちまってる・・・だけど、少しは周りの人間を頼れ。あいつらはしっかり話せばお前の話、信じてくれるだろ?」

「うん・・・」

今は、今は甘えさせてくれるんだ。もう、この時間、残り少ない命で・・・申し訳ないよ。でも何でかな・・・。

「イギリス」

「ん?」

「ありがとう・・・!!」

凄く、嬉しい。

「どういたしまして」

外に出られたら、今まで怖がっていたのを謝ろう。それからでも、友達になってもらおう。顔を赤くしながら、喜んでくれるだろうか?


数分か、数時間か・・・時間がおかしくなっているこの世界では無意味か。まぁ、泣きじゃくっていたイタリアの頭を撫でながら、慰めて・・・他愛ない会話をした。

「・・・っ!」

「イッイギリス!?」

唐突に、俺の身体が悲鳴を上げる。覚悟はしていたが、まさかもう来てしまうとは・・・。嗚呼、まだ何も言えてやしないじゃないか。

「イ、イタリア・・・」

「イギリス!イギリス!ここにいるから!」

苦手だった奴にまで、手を握りしめ、ここまで泣けるのだから、仲の良い奴らだとどうなるのかと思うと胸が痛んだが、もう・・・どうこうしてやる事も出来ない。それならせめて、最期くらいは。

「イ、イタリア・・・今まで、その・・・いじめてきて悪かった・・・それから、嫌々スコーン食わせたのも謝る」

素直じゃない、俺の・・・最初で最期の。

「イギリス!!今はそんな事・・・!」

目の前にいるはずのイタリアの顔がぼやける。まずい、もう目が霞んできたな・・・そろそろか。

「お前の事、嫌いじゃなかったんだけどな・・・」

「イギリス!俺だって!怖がって、遠ざけて・・・傷付けて!今は違うよ!脱出出来たら、改めて友達になろう?だから・・・!!」

「・・・それだけ、聞ければ、充分だ」

ありがとう、心残りは色々あるが、また次の時間へ。今度こそ、全員で。

「・・・イギリス?イギリス!!」


最期の顔は・・・本当に安らかに。

「・・・ありがとう、イギリス。おや・・・すみなさい・・・!!」

本当に、本当に、心の底からありがとうを・・・君に。もう、大丈夫、寂しくない。苦しいけど、それは君が俺を思ってくれていたから。

「・・・」

そうだ、次の世界で俺。みんなに言ってみようと思うんだ。信じてくれるまで、何度でも。

「だから待ってて、イギリス。きっと《みんなで》脱出してみせるから」

みんなが、じゃなくてみんなで。君に教えてもらった事を胸に。

「・・・大時計を探さなきゃ、イギリスが救ってくれたこの命で」

みんなに真実を話した世界で駄目になっても、きっと大丈夫・・・もう一人じゃないんだから。そうだ、未来の俺へ、手紙を書こう。


『いつかの世界の、一人ぼっちじゃない俺へ』