都会っ子だから、木いちごを見たことがありません。食べられる実が身近に生えている、という経験をしたことがなく、味に興味がありました。
 
ガーデニングにハマったついでに、食べられるものも育てよう!と思い、木いちごを数種類育て始めました。中でも一番おいしいと噂のモミジイチゴ(紅葉苺/長葉紅葉苺)の結実が待ち遠しい。2021年の栽培記録を綴ったページ。
 

 

 

 

◆2月植え付け

唐突に果樹を育てようと思い、どうせなら日本に自生している木イチゴにしようとモミジイチゴの苗を購入した。ちなみにモミジイチゴは西と東でちょっと種類が違い、これは西の鳥取産で「長葉モミジイチゴ」。葉が長いのが西の特徴。

 

木イチゴについて調べたら日本の野イチゴの中では一番旨いらしい。ただ、日本の木イチゴは品種改良も何もしていないため、海外のラズベリーと比べると味は…って感じらしいので、あまり期待しすぎないようにしている。

 

苗はヒョロ〜ッとした棒。チョビチョビ葉っぱが出てきている。鉢も土も適当。山っぽさを意識して腐葉土多めに。

 

◆モミジイチゴについて

ラズベリーの育て方の本はあるが、モミジイチゴは山野草だからか体系だって栽培も記録もされていない様子。育てている方・あるいは身近にあって良く知っている方などのブログ等をひたすら漁った。

 

↓味について

 

 

↓生えている場所などの全体的な情報

 

 

↓栽培・育て方

 

 

 

木イチゴにしたのは義理の父の話を聞きたせいもある。ツレの父は九州の田舎で育ち、多分木イチゴをオヤツにしていたんだろう。ある時街の片隅に木イチゴが実っているのを見つけ、ムシャムシャしたそうな。通りすがりのサラリーマンが「食べれるんすかそれ?!」と驚いたという話。きっと彼は次の日人がいない隙に食べた事でしょう。

 

モミジイチゴの育て方、育ち方というのは詳しい資料が見つからず、山野草だし基本手をかけなくて大丈夫、という感じ。そりゃ山に生えているんだものな。(店では丁寧な説明書をつけてくれるが、要約すると肥料あげすぎなければ割と何でもいける!的な感じ)

 

いくつか栽培している方のブログなどを見たが、共通しているのが「実がつかない」こと。肥料過多だと実がつきにくいらしいので、そのせいか?理由が全くわからない。

 

◆葉の形比較

 

 

4/19、やはり長くない!東西の特徴を持つモミジイチゴが揃いました。カナガワは西寄りだけど、切れ込みが深くてまたちょいと違うので、三者三様。

 

これを送ってもらった方が、別の株の開花写真を見せてくれました。ええ〜。雪が残る北国なのに神奈川より先に開花?まだ掘り上げてないからだろうか。ちょっと日当たりが悪いからかもしれないので、日中は日に当てることにした。

 

↓それぞれの葉の形

 

それぞれの葉の写真を並べてみました。神奈川のものは、実際に神奈川で採取した苗かどうかが不明ですが。ただ、それでも形は違いますね。大きさも違うのですが、それは生育状態が全然違うからで、成木になれば大きさは多分同じようになると思います。

 

wikiでも葉の形はよく変わるとあるので、ささいな条件で変化が出るのかも。それぞれの実の味を比べられたらいいのですが、ラズベリーの先輩方でもなかなか結実しないらしいし、神奈川産は超小さい株だし、いつ叶うやら。

 

◆3月開花~新しい苗

花は咲いたが…

開花中の写真がなかった。蕾の状態↑

この後花が7個くらい咲き、指先で受粉を手伝ったつもりだったものの、どれも結実せず花柄は枯れ落ちてしまった。残念。

 

その後4月に入ったら葉がワサワサ生えてきた。

 

全長は30cmくらい。背は全然伸びない。地下茎で増えるため、そちらが先に発達するんではなかろうか。

 

3月以降、メルカリやヤフオクなどでモミジイチゴの出品がとても増えた。萌芽の季節ということと、売れ行きを見て自生地の方が掘り上げて出品しているらしい。西の苗はあるので、できれば東のものも欲しい。味が同じなのか確かめたい〜!

 

通販でもたくさん見かける。楽天↓

 

 

 

 

Amazon↓

 

 

 

◆4月 神奈川株入手

 

地元神奈川の方から購入した苗↓

神奈川で自生していた株なのかどうかは不明だが、葉の切れ込みが深くてより紅葉っぽい(気がする)。西と同じくらい葉が長いけど。かなり小さい苗。今年発生したシュートかな?それとも実生?実がついたら種からも育ててみたいところ。

◆新潟から大苗入手

 

懲りずにフリマアプリで新潟の方から大物を買ってしまった。念願の東もの!今後はこの株を「ニイガタ」と呼ぶことにする。(その他はトットリ、カナガワで)まだ雪が残っているそうで、雪をかき分けて掘り上げたそうな。

 

150cmに届こうかという大きい株。雪の下でもちゃんと芽を出していて偉い。自生しているものだし喜んでもらいたいからと、お安く売ってもらえました。ただし送料は倍くらい。柔らかい枝のように見えても、ここまで大きいと結構硬くて曲げられないとか。その分箱が大きくなってしまう。

 

何度も相談して、できれば今年実がつくものが欲しいと言ったらこれが来た。こんなに大きくなるとは!その方によれば、3年くらいで大きい枝は枯れて、その間に生えた新しい枝(シュート、サッカーというやつ)と入れ替わるらしい。結果枝が毎年更新されるラズベリーと同じようなものかな?ラズベリー育てたことないけど。

 

 

↑まだまだ芽吹いたばかり。

 

切られてるけど、親指くらい太い地下茎がくっついていた。植木鉢でそこまでいくかは不明だけど、何とか根付いて欲しい。赤いシュートの兆しも二つほどあるし、頼むからそのまま育ってくれ。

 

 

◆4/6 トットリにシュート発生!

 

 

トットリの根元にシュートが発生しているのを発見。やはり地下茎を成長させていたようだ。今の枝は実がつかなかったから、これも来年の結果枝ということになるのか?実がつくまでに2年はかかるということか?今後気長に観察します。

 

◆ニイガタ、剪定と挿し木

↓これは何本か枝を切って挿し木してみた。ラズベリーの挿し木は成功率がすごく低いらしい。

 

本体より挿し木の葉の方が元気。直に水を吸えるからだろう。そのまま根付くかどうかはまた別。

 

これとは別に、長めの枝を長い挿し床に寝かせるようにしてみた。ラズベリーではその方が成功率が高かったと、ラズベリー愛好家のブログで見たような…。発根が切り口ではなく、その上の芽の部分かららしいので、芽をいくつも埋める方がいいようだ。

 

本体はちょっと元気がない気もする。根っこが切られた割に株が大きいから?もしくは昨日の暴風雨のせいかもしれない。

 
6月までに、すべての挿し木が失敗。やはり成功率は低いらしい。ただ、去年の枝だからかもしれない。どちらにしても、サッカーを利用して株分けするのが楽そう。

◆4月~ 成長期

 

2本生えてきている。この鉢だと間口が狭すぎる気がするが、もう色々な理由で鉢を増やせない…。根域制限して裏庭…は、もっとシュートとサッカーが増えて株分けできたらにしよう。本体は先日の暴風雨でションボリ気味。

 

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嵐の後にニイガタ株にシュートが発生していました。2本の間、土が掘り返されているような穴が開いていて、かなり力強い。やはり嵐の前後はどの植物も成長が著しいような気がします。
 
ニイガタは本来花実がついてもいい株だったのでしょうが、やはり根を切って移植するとその年は花は咲かないようですね。この大きさですでに2~3年目くらいだそうですが、実がつかなかったからといって、来年までもつのかどうか??地下茎に赤い芽が複数付いていたので、シュートはまだ出てくるはず。
 
裏庭に移すかどうか悩み中です。やはり地植えの方が実がつく確率は高そうだけど、裏庭はすごく狭いので、これが場所をふさいで移動できなくなる予感。
 
カナガワにもシュートが出てきました。
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こちらはすごく小さい株ですが、それでも根元からシュートが。これだとシュートのほうがすぐ大きくなりそう。
 

◆梅雨と研究

7月2,3日と続けて大雨が降り続け、真夜中にも遠慮なく土砂災害警報が鳴り響きました。雨の音も酷くてよく眠れず、寝不足です。我が家は高い所にあるので水害は直接ないと思いますが、親族はちょっと心配です。
 
さてモミジイチゴは相変わらず成長が早くて置き場所に困っています。トットリもまだ新しいシュートが出てきてますし、どれか裏庭に植えることを考えなくてはなりません。
 
実は参考にしている方が数人いて、その中でも今年いけるんじゃないかと期待を寄せていた方がこちら。上でも紹介してますが。
モミジイチゴがもう13年家にあるそうですが、あまりに実がならないため放置が続き、昨年からついに本気で実をつける方法を探ろうと努力していらっしゃる。モミジイチゴ家庭栽培界の期待の星!
 
具体的には根域制限した上で地植えにし、土や肥料などもこだわっている様子。ただ、それでも今年も実をつけなかったそうです。色々専門的な論文まで参考にしていて、かなりガチです。その論文によれば自家受粉しないかも?だそうで、さらに株を増やしたそうな…。
 
何だかもう、これほどの人がダメなら、まだ半年の私がダメでも仕方ないね!と思うしかありません。我が家にも3株あるので、来年まではとりあえず鉢植えで攻めてみようかと思います。これで結果が出るといいんですけど。
 
そしてもう一人、ガチな研究者が。
こちらは数多くのベリー類を栽培し、オリジナル品種まで生み出している本物です。こちらによれば、下垂した枝に花、実が付くとのこと。なので、支柱は外して垂れ下がるようにしています。他にも興味深い内容が盛りだくさんなので、とても参考になります。
 
 
 
◆8/26変わり果てたトットリの姿
もう何本シュートが出てきたか分からないくらいです。トゲもあるし、何より暑くて植え替えもできず。水切れが激しいので朝晩水やり。もっと涼しくなったら植え替えと株分けをするつもり。
 
大きいニイガタはあまり変わりはありません。水切れしやすいので葉が枯れ気味なのを除けば問題なし。シュートが2本しか出ませんでしたが、その分大きいからいいでしょう。冬以降は枝を枝垂させるために紐で誘引する予定。
 
そして一番小さいカナガワは裏庭に地植えにしました。西日が強いので枯れなきゃいいけど…。とにかく暑くて水やりしかできない…。
 
 
 

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