2026年7月7日夏の甲子園予選ベスト10(5) | ロロモ文庫

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10位は福岡大会2回戦の福岡魁誠対八幡中央で、福岡魁誠の試合前のノックをマネジャーの岩崎夏楓が担当し、テンポよく内野ノックを打ち込みました。練習試合の前にノックを打ってきましたが、公式戦の試合前のシートノックは今回の夏の大会から。島本将監督から推薦されて実現し、チームは快勝で初戦を突破。「今日は何回か打ち損じがあったので、もっと練習して打ち損じがないようにしたいです」と岩崎はコメントしたわけです。

9位は宮崎大会1回戦の都城西対宮崎海洋で、三回の守備で宮崎海洋の一年生一塁手、松山稔は大きな声を3年生投手にかけ、五回の打席では四球を選び、捕手が投球を少しそらした隙に二塁へ進む好走塁もみせました。松山は小学校の軟式野球チームで全国大会に出場し、中学では硬式のチームに所属。「大きな船の機関士になりたい」と宮崎海洋に進みました。「明るくてやさしくて」大好きな3年生たちは引退し、1、2年生9人のチームになり、3年生に贈りたかった公式戦1勝を、自分たちで必ず挙げると誓ったわけです。

8位は西東京大会1回戦の玉川学園対布北で、玉川学園が調布北を7対5で下し、初戦を突破。一年生の野尻月之丞内野手は同点で迎えた9回、1死三塁で左越えの勝ち越し三塁打を放ちました。「独特の雰囲気を感じました」と初めての夏を振り返りつつ「負けがよぎったけど、流れを変えられて良かった」と安堵の表情を浮かべたわけです。

7位は長野大会2回戦の上田千曲対阿智で、上田千曲の春原創一郎が三回裏、1死一、三塁からバント適時打。一塁へ頭から滑り込んで雄たけびをあげました。「三塁の人をかえそう。ここで1点を取ったら大きい」その後自身も生還し、勝利への流れをつくりました。春原はチームでただ一人、夕方から授業が始まる定時制のコースに在籍し、全日制に通う他のメンバーと一緒に練習できるのは夕方の1時間だけ。残りは監督と二人三脚で練習に取り組みました。雨が上がり、晴れ上がった空の下でつかんだ勝利。「天気と同じで、心の中は気持ちのいい晴れ。次の試合ではクリーンヒットを打ちたい」この日も、夕方から授業があるといい、すがすがしい笑顔で球場を後にしたわけです。

6位は長崎大会1回戦の鎮西学院対壱岐で、昨年21世紀枠でセンバツ出場を果たした壱岐は3対7で鎮西学院に逆転負けして、初戦敗退となりました。2回に3点を先制するも、その裏に2点を返され、5回に2点を失い逆転を許すと、終盤にも失点を重ねました。勝った鎮西学院は2回戦で海星と対戦するわけです。

5位は宮崎大会1回戦の宮崎第一対延岡で、延岡の捕手の松田秀悟は捕手としての頭脳をフル回転させました。2点を追う六回表。安打と四球、犠打で2死二、三塁のピンチを迎えます。「もう1点も失いたくない」。マウンドに集まると、投手に「一塁は空いている。四球になってもいい。コーナーを突こう」と伝え、緩急を織り交ぜ、内外角を厳しく突く投球を求め、2ストライクに追い込むと、外角ぎりぎりのスライダーを要求。投ゴロに打ち取り、「よっしゃ」と叫び、満面の笑みでベンチに戻りました。3年生は4人の延岡で、先発した新名真虎は「3年間で最高の投球」ができ、松田ら野手3人もヒットを打っち、チームは自慢の堅守を発揮し、相手の隙をつく盗塁も二つ決めました。「悔いはありません」捕手として主将として、松田にとって誇りを持てる最後となったわけです。

4位は滋賀大会1回戦の虎姫対長浜北で、虎姫が足かけ3日をかけて、夏2年ぶりの白星を飾りました。開幕試合の5日の初戦は3対2で1点リードの5回表終了時点で継続試合に突入し、続きが行われる予定だった6日は雨天中止で、7日に試合が再開し、4番の中辻悠右内野手が、試合再開直後の5回裏無死満塁でリードを広げる右前2点適時打。中辻は二宮祐弥監督が「三振かホームランで」と注文するほど、チームで打撃に一目置く存在で、攻守ともに憧れるのは阪神森下翔太とブルージェイズ岡本和真で。校名は「虎姫」でも「ブルージェイズファンです」とにっこりしたわけです。

3位は滋賀大会1回戦の虎姫対長浜北で、長浜北は5点を追う八回、1死二塁で左近丞選手の打球は左翼席に吸い込まれました。2年連続で開幕試合に投手として先発。開会式直後の開幕試合は多くの観客が見守りますが「雰囲気にのまれた去年と違い、落ち着いて投げられた」とコメント。継続試合は初めての経験で、五回裏から再開すると、この回から一塁に入った自らの失策も絡みいきなり大量失点。「だれもが経験できないことを、たくさん経験できた。これからの人生に生かしたい」左近は少しだけ笑顔をみせたわけです。

2位は長野大会2回戦の長野商対松本深志で、「ピンチで1本打たれてすごく悔しい」長野商打線を2点に抑えてきた七回裏、松本深志の先発投手・永井智也の投げた球が、真ん中よりの甘いコースに入り、長野商の春原碧人はこれを見逃さず右前適時打としました。練習では、様々な場面を想定し、配球を工夫してきたはずでしたが、古豪・長野商打線は、2年生エースに思い通りの投球を許しませんでした。「スイングが強くて威圧感があった。雰囲気にのまれてしまった」清水雄一監督は「ストライク先行でよく投げてくれた。来年に期待したい」と評価する。新チームに向けた期待が永井の肩にかかり「今の3年生の分までがんばって、まとまりのあるチームを作っていきたい」とコメントしたわけです。

1位は群馬大会1回戦の高崎東対前橋東で、二回表、無死満塁の好機をつかんだ高崎東。普通ならベンチの監督のサインを注視するところだが、3人の走者の視線は打席に立つ富田白陽選手に集まりました。富田選手の右手がさっと動き、4球目に試みたスクイズは内野安打となり、三塁走者が生還。貴重な先制点を挙げました。選手が自ら作戦を決めてサインを出す「セルフジャッジベースボール」で、原嶋進志監督によると、監督に就いた5年前から採り入れているといいます。「自分たちで考え、結果に責任を持つことで努力もできる。どのタイミングで仕掛けるか、当事者しか分からないフィーリングもあると思う」富田は「僕の仕事は確実に1点をとること。打つことより自信のあるバントにした」とスクイズを選んだ理由を語りますこの日は先制、追加点と効果的に得点を重ね、「いい試合運びだった」と田嶋元主将はコメント。 夏に向けて磨いてきた自ら考え、決める野球を「この後の試合も自分たちのスタイルを変える気はない」と言い切ったわけです。