サラ忍マン見参
呆れる玄海。「あの火事から助かったと聞いて、ワシももしやと思ったが」「妻を返せ」「毎度お馴染みのおどけ野郎か。ワシら相手に竹槍とは。おどけの顔も三度までじゃ」「……」「若頭、もういいでしょう。殺しますぜ」
待ってくれと言う正臣。「そんな簡単に殺してたまるか。田中、まさか来るとはな。大した夫婦愛じゃないか」「花祭、貴様、とうとう犯罪者にまで成り下がったか」思い切りシャドウを殴る正臣。「どうだ、異常にパンチが効くだろ。以前、貴様が俺の頬骨を折りやがった時と同じ手口さ。このように石を拳に入れて殴ったんだろう。何が理沙子命だ」(蛇のような目で火村が俺を見ている。何もできん)
シャドウをボコボコにする正臣。「臆病風に吹かれてここへ来なければ、まだ可愛げがあったものを。奴隷階級のサラリーマンが意思を持ちやがって」「正臣さん、もうやめて」「あれ、理沙子、泣いているのか。この虫けらのために」「愛しているの」「とうとう白状しやがったな。じゃあ、お前の目の前で愛する夫を殺してやるよ」
銃をシャドウに突き付ける正臣。「死ね」手裏剣が飛んで来て、正臣の手に突き刺さる。「うわあ」「あれは」「シャドウだ。撃て」「窓から屋根に逃げました」「早く追わんかい」正臣の手から手裏剣を引き抜く火村。(前にホテルの壁に刺さっていた手裏剣と同じ物だ。サラ忍マンだ。すなわちシャドウ。田中はシロと言うのか)
車の影に隠れるシャドウにやってられないと言うオボロ。「銃弾の雨あられよ」「オボロ、助かったよ。服を脱げ。代わろう」「あたしの旦那様になる人の頼みだから、こんなことやってあげたんだからね」「わかってるって。もう帰っていいぞ」